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2007/02/25

引き続き回路検討。

先週は出張など本業でドタバタし、メガネを不注意で壊して処方箋取得&フレーム購入に走り回り金・土は休息日、ゆえにロボットの製作は一時停滞。今日は夕方からモータ駆動方式の検討用基板の仕上げを行った。

070225_mdrv_eval 左が試作評価用の小出力電源基板(6V/15V)、右が今回作成した基板。先日の考え通り、いきなりハイサイドとローサイドを接続せずにダミー負荷を接続して駆動タイミングが問題ないことを確認した後で、ダミー負荷を取り除いて本確認を開始。こういう場面でいきなりモータが全開で回ったりFETから煙が出たりするとガックリしてしまうが、今回は問題なく、モータはピタリと停止。

初期条件のゲート駆動周波数は 150kHzで、モータ両端のハーフブリッジでそれぞれハイサイド/ローサイドFETが交互にONしている状態。ハイサイド/ローサイドのON時間が等しく、かつモータ両端の駆動タイミングが同期しているため、デッドタイム時間を除いて常にブレーキ状態となってモータは停止する。2つのハーフブリッジで、一方のハイサイド側のON比率を高め、他方のローサイド側のON比率を高めていくと、モータは回転。2つのハーフブリッジのDuty バランスに従ってスムースかつリニアに回り、モータやFETが変に熱を持つことも無し。これならば評価回路として問題なく運用できそうだ。ただしオシロスコープでゲート駆動波形を見るとゲートドライバの駆動が強力過ぎるようなので、本番基板は低抵抗のゲート抵抗を挿入して調整できる構成とする。

今回の基板は車庫入れロボットのモータ駆動基板と構成が異なりハイサイド側に Pch FETを使用しているが、ゲート駆動周波数 150kHz でも問題なく動作しているため、先日の電源回路構想も変えることができると判断。ハイサイドFETが Pchで良ければ、4V程度の低い電源電圧から動作するゲートドライバICを使用することが出来る。ゲートドライバICの駆動電源をモータ駆動電源と共通化(バッテリ直結)すれば、電源回路は 5Vを安定に生成できる回路だけで済み、12V程度まで昇圧する電源は不要となる。電源回路として、5~6V出力の SEPIC 回路を中核に据える構成に軌道修正。

070225_eagle_nonprofit 回路図とアートワークの作成を開始できる材料が揃ってきたところで、タイミングよくEAGLEの non-profit 版が到着。(CDが入っている程度かと思いきや、ライセンス証、マニュアル、チュートリアルも付属していた) 早速インストール。

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2007/02/19

ピニオンギア届く。

帰宅すると、郵便ポストに英字書きの封筒が。
070219_pinion_1 米国フロリダ州オーランドの Homefly さんに注文していたピニオンギアだった。国内で見つからなかった 1.5ミリ軸に使用できるモジュール0.5の真鍮製ピニオンで、歯数は9と10 をそれぞれ多めに購入、支払いはPayPal

070219_pinion_2 封筒を開けると下の画像のような感じでギアが入っていた。穴は一方の縁が六角のようになっている(反対側は真円)。噛み合わせは少し固い感じがするが、いつもの軸間距離計算Excelシート(補正付き)は使えそうな感じの精度。今日届くなら、Portescapモータのギア接着を少し待っても良かった。

最近の物買い話はもう一つ、シリコンハウスで売っていた精密圧着ペンチ。信頼性が高い電装品を作ろうとするとき、もっとも信頼性が低い部類に入ってそれを阻害するのがコネクタという部品。ピンのカシメを適当にやれば、F1でもカシメ不良でステアリングスイッチ入力が死んで変速できずにリタイアに追い込まれるような情けないことに。カシメ・接点の道は奥が深く、コネクタを甘く見ると痛い目に遭う。マイコンカーでも滝田教授からこの辺の話を伺ったことがある。

正しく端子をカシメるには、メーカの専用圧着工具を使うことが正道。一発で芯線と被覆をカシメられ、バラつきも出ないようになっているものが多い。しかし個人が購入するには高すぎる工具でもあり、個人的には試作基板などではアヤシイ圧着コネクタを沢山使っても、ロボットはコネクタの数を抑えて直接ハンダでしっかりと接合するアプローチを取ってきた。しかしこれでは整備性が悪く故障したときの修理にも手間取ることがあり、「そろそろ小さな端子でもカシメられる工具が欲しい」というところでタイミング良くこの工具が発売されていたので、思わず買ってしまった。

使ってみると多少大げさな宣伝 も許せるレベルで、小端子に綺麗なカシメ形状を作ることができた。(参考) 丁寧に作業すれば小コネクタの使用数を問題なく増やすことができそうだ。

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2007/02/17

新モータ届く。

07モデルのマイコンカーに採用予定のモータが今日届いた。Portescapの16G88モータR16ギヤヘッドをそれぞれ一つずつサンプル購入。防衛大さんのモータもこのタイプだろうか。RE-max17と比べるとモータ軸の後端が表に出ているところが嬉しい。
070217_escap_1 070217_escap_2 これまで何度かMaxonのギヤヘッドモータを購入しているが、いずれもASSY済み完成品として受け取っていたので、バラ買いは今回が初。ギヤヘッド側の箱に固定金具とネジ2本とピニオンギアが入っていて、ピニオンギアをはめ合い接着剤で固定後に金具を取り付け、ギアヘッドにねじ込めばギアヘッドモータが完成する。

早速LOCTITE 603でピニオンギアの接着作業を行ったが、挿入後1分くらいでギアを深く差し込みすぎていることに気がつき、慌ててピニオン抜き工具で位置を修正。気付かず1日放置したら、ギアヘッドとうまく噛み合わずにモータが無駄になるところ‥危ない危ない。ギアヘッドはプラネタリギアによる減速だが、初段ギアのモジュールは小さい。強度的にも初段から大きなモジュールに拘る必要はないということか。ギアヘッドのピニオン挿入穴を覗くと、精緻で機械式時計を思わせる造りに感心、さすがスイス製。モータ本体もスイス製と思いきや、こちらはインド製‥しかし最近のテレビ特番を見ても本業の付き合いでも思うことは「インドのエリート技術者恐るべし」ということ、個人的には中国よりも驚異かつ将来の脅威に映る国。

最近複数のブログや掲示板で"モータのPWM周波数"話を目にしているが、個人的にも調査が先送りになっている要素。今回買ったモータを含め、モータ毎/用途毎にどのような駆動方式、どれくらいの周波数が適しているのかを把握して回路設計に反映しよう、ということでこの辺の評価を行うための基板を作成中。
070217_eval_mot_drive_1 特に車庫入れロボットで使用したリニアPWM方式について、パラメータを振って評価してみる。車庫入れロボットと同様に、PSoCでデッドバンドPWMモジュールを2つ同期動作の形で使用し、左右ハーフブリッジ夫々のハイサイド/ローサイドを交互にオンするPWM波形の Dutyをソフトウェアで変化させることで、リニアPWM方式を実現する。評価ではこのマイコン+ドライバ基板に、既存のテスト用電源基板(ACアダプタ入力&昇圧)とモータ駆動バッテリを接続し、モータを回しつつオシロで各部の波形を確認する。車庫入れロボット同様、PSoCのプログラムを間違えるとあっさり貫通電流で燃えてしまう構成なので、今回は慎重に。先ずプログラムを組んでマイコンだけ動かし、オシロで規定の波形出力を確認後にドライブ回路側と接続する。

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2007/02/14

毎日こつこつ。

ブログが週報のようになってきたが、活動は毎日少しずつながらコツコツ進めている。これまで回路の検討・設計を主に進めてきたが、回路の実装面積が思いのほか増大しているため、基板の実面積の確認/置き方の検討も必要になってきた。新型マイコンカーロボットに関する機構設計の具体化を開始。

新型は島津さんロボット、とくながさんロボットを参考に、これまでより小径ワイドのタイヤを用いる前提で設計を開始。

  • ホイールベース:原点回帰で185ミリに設定
  • タイヤ:一般の部優勝ロボットの後輪を真似てF103ホイールを設定
  • 駆動形態:AWD
  • 操舵形態:センターピボット式

を前提条件として、細部を検討。
070214_mcx07まず難しい操舵周りの機構から開始。操舵モータの最終減速ギアは独立式・金属製としたが、モータとギアの取り付け位置を低くしたいため、ギアを下部に配置。タイヤの円周内および近傍は重量物を低い位置に置きやすい領域、この辺をうまく利用する。ピボットの軸は最近の傾向に倣い、上下2箇所でしっかり支持できる設計を検討。ギアボックスは薄肉角パイプの断面を維持しつつ干渉が生じない形状を検討し、上部にはアルミ板、下部はギアを結合して剛性アップ。

続いてシャシーと後輪周り、基板の載せ方検討‥と始めたのが今日。シャシーは車検NGとならない高さを通し、リアギアボックスはシャシーを水平にできる構成とし、そこにとりあえずバッテリーと基板を普通に載せてみた状態が上の画像。このように基板を載せれば面積は大きく取れるが、上に乗るもの全てが重心アップにつながる。最近のマイコンカーでは基板の重さを考慮し、バッテリーやモータを脇にずらして基板を低く落とし込む設計が増えている。自分のロボットでも電源回路をメイン基板とバッテリーの前に置くようなレイアウトを検討すべきか。インダクタや複数のコンデンサを高いところに載せたくない‥引き続きコツコツ検討。

#余談1
昨日、回路図/基板CAD EAGLE の有償版ライセンスを注文した。P板.comのCADは試用後すぐに設計意欲を無くしてしまったが、EAGLEは今後も使っていける製品と判断しての注文。

  • 無償版では扱えないサイズの基板も作りたい (センサ基板など)
  • 4層基板でも設計できるようにしたい
  • EAGLEで設計して起こした基板を売ることはない

という前提で、Non-profit 版をセレクト、\17,357也。納品までは 2週間とのことなので、それまでに他の作業を進めたい。

#余談2
”東京地方裁判所”から封筒が届いていた。何かと思えば、最近経営破綻した秋葉原のショップ関連‥代金を振り込んだのに品物を受け取れなかった人に届いているらしい。来月の"ロボットランサー取材"で DMX-HD1A に三脚を付けて使おう、と近場に売っていなかった軽量で安い三脚を価格コム経由で見つけ、注文していた。過去数回の注文ではトラブルも欠陥も無かったため、代引きにせずネットバンク経由の銀行振込みにしてしまったのが敗因‥痛い勉強代。

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2007/02/07

電源回路で迷う。

先週末までに新型センサに一区切りつけ、次の試作ありテーマとして電源回路に取り組んでいる。スイッチング電源込みの回路を作り、負荷の重さや変化パターン、受動素子の構成や定数を変えつつオシロで確認・・・やればやるほど、電源回路とは奥が深く、自分にとって未知の要素が多く、難しいテーマであると感じられた。これを安易な設計で済ませていては、いつまでたってもロボットの安定動作が運任せのようになり、不安を抱えたままになってしまう。今ここで勉強しなければならない。

5V系の安定について、過去に製作したロボットを振り返ると、

  • MCX03MCX04: 特に問題なし
  • HugeWheel: 走行モータの無負荷全開でのみ大ノイズ重畳
  • HugeWheel2: 特に問題なし
  • SEVEN: ソフトウェアによる出力制限がないとリセット発生
  • MCX06GR: 走行負荷が軽いときにノイズ重畳、過負荷だと(恐らく)リセット発生

という具合で、全体としては最近の方が悪い傾向にあり、最近2台の共通項としては

  • 5V系の消費電流が増大している
  • バッテリー電圧を単純にリニアレギュレータで降圧している

という点がある。他方の5V系の取り方を見ると、MCX03 は”バッテリ独立&昇圧”、MCX04とHugeWheel2 は”バッテリ共通&昇圧”、HugeWheel は”バッテリ共通&昇圧電源からの降圧”ができる構成になっている。走行速度が遅いロボットもあるため言い切れない部分もあるが、個人的には 5V系に昇圧を入れていないときに、5V系の安定確保に失敗していると言えるようだ。

安定を損ねる要素としては、”負荷変動”と”ノイズ重畳”がある。後者はMCX06GRのようにパワー系の昇圧電源自体がノイズ源となったケースもあるが、本来これらの発生原因とみなせる要素は、モータとその運用形態。モータノイズについてはオシロを見ながら対策を施すことで改善できるが、コース上を加減速しつつライントレースする以上は”負荷変動”の要素が最後まで残る。走行モータについてはコアレスモータであれば定常負荷は低く、加減速時などの角速度が大きく変化する区間が問題、操舵モータはほぼ常に電流を喰い、電流ピークも大きい。走行モータと操舵モータの消費電流の和がピークとなったとき、バッテリの電圧降下がどこまで進むかが問題の要、SEVENのようにリセットがかかる降圧ロボットは、リニアレギュレータの動作電圧の下限よりバッテリ電圧が下がっている(に違いない)。

結果として降圧型のロボットは "電圧降下しにくいバッテリ" という要素を除くと、"短時間の大きな電圧降下に耐える回路構成"と"長時間の電圧降下を生じさせない負荷制御"の双方が安定のカギとなる。前者は正常動作に必要な入力(バッテリ)と出力(5V)の電位差が低い回路、電荷を他に取られずに保持できる回路が必要で、後者はモータのトルク上限に制限をかけたり、制限の最適化を狙ったバッテリ電圧の監視を行う必要がある。(リセットICの動作電圧を弄るという手もある ようだが、本来低電圧でのマイコン動作安定を保証できないからリセットICが存在していると考えれば、明らかに"邪道"だろう。マイコン出力が設計通りに安定しなければ壊れ てしまう回路がつながっていれば、マイコンは無事でもそちらが壊れてしまう)

しかし、降圧で安定化する以上は入出力の必要電位差をゼロにはできないし、より高い運動性能を求めてモータ電流を流せば相応の電圧降下も生じる中、今後も押し迫るバッテリ電圧降下に"降圧回路"で向き合うべきか?という点が、迷いどころの主たるところ。「以前のように昇圧回路を通して 5V電源を得た方が、今後製作するロボットにおいて安定性と自由度を高められるのではないか」というプラスの考えと、「回路の規模や複雑さを安易に拡大すべきではない。"軽量コンパクト"と"安定"の両立は難しく、問題が生じれば解決も困難」というマイナスの考えがあり、双方の綱引き状態が続いていた。
実際のクルマではどうか?というと、スターター回転時のバッテリ電圧降下時にも制御を継続しなければならないエンジン制御装置や、厳しい状況でも確実に動作しなければならないエアバッグ制御装置などで、バッテリ電圧を一度昇圧してから再度降圧する電源回路が用いられていたりする。小型の競技ロボットで使う以上マイナスの考えも無視できないが、全くあり得ない構成ではない以上、プラスの考えを立てる方向で一歩進めてみようと考えている。

最近この"昇圧→降圧路線"を後押ししているのが、FET高速駆動に用いるゲートドライバ製品の動作電圧範囲。以前に MCX04で使用したフォトカプラ TLP250 もそうだが、この手の製品は 10[V] 以上の電圧で使う前提の製品が多い。「バッテリ8本でも動作した!」と使ってしまうと、マイコン5Vと同じくバッテリ電圧降下の穴に落ちてしまう。MCX04ではTLP250を昇圧電源で駆動したが、マイコンカー用に新作するモータドライブ基板でも昇圧電源を介してゲートドライバを駆動し、一方で昇圧電圧を効率よく降圧して5V系も駆動する、というのが最新の目論見。5V系がぶら下がる分だけ昇圧回路に必要な出力電流量が増えるが、モータがぶら下がる場合と比べれば楽であるはず。バーニングなブログにも大いに刺激されつつ、バーニングしない回路を目指してコツコツ頑張ろう。本で勉強、そして実践。

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