2007/08/27

横須賀大会に出向いた方にご連絡です。

先日はメールベースでの情報展開を考えていましたが、横須賀大会の競技参加者や見学者に限定した情報展開を円滑に行うため、以下のGoogleグループを作成しました。

JMCR2008横須賀参加者

このGoogleグループの役割は

  • SNSの要領で大会参加者を招待
  • グループ内のページで情報公開先を通知
  • その他、参加者同士の情報交換

としています。宜しければ上記リンクから参加手続きをお願いします。
※重要:地区大会のコース構成が分かる情報の公衆送信を自粛するよう要請されているため、このような対応を取っています。個人的には不本意ではありますが、決まりごとということでご了承ください。

自分の方は現在、マイコンカー競技 決勝トーナメントの動画を準備中です。

GRV@MCRの t-suzukiさんに協力いただき、共有ディスクスペースもできました。ありがとうございます。

※変なメモを渡した方、もしかしたらメモはもう要らないかもしれません。
 参加を宜しくお願いしますm(_ _)m

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2007/05/11

プラヒンジを入手。

今日は予定通りの東京出張、明日も予定通り新宿某クリニックでLASIKの一ヶ月検査。今回も術後の翌日検査で利用した西鉄イン新宿 に泊まることにした。このホテルは各部屋の有線LAN経由で Internet接続が可能だと前回宿泊時に知ったため、今回は忘れずにLANケーブルも持参。久々に出先でPCからのブログ更新ができる。

本題のプラヒンジの在り処は、PIDream さんのブログでの「新宿のハンズに売っている」という島津さんのコメントで知った。サイズの大きなプラヒンジはずっと欲しかったのだが、自宅の近所にあるホームセンターなどには全く置いておらず、どうしよう・・と思っていたところ。新宿で入手できるなら好都合、とばかりに仕事後にハンズに出向いた。

新宿ハンズのWebでは蝶番は6階にあるとのことだったので、6階に直行し、蝶番コーナーをすぐに発見、それらしきヒンジが下がっていることにも気が付いた。とくながさんが"株式会社コニビオラ"の名前を出してくれていたが、裏面の社名を見ても間違いなくこの会社の製品。型番は P-L2 の表記がある。カットして P-W2 サイズにすれば具合良く使えるはず・・・情報提供ありがとうございます。(翌日、P-W2もハンズ渋谷のB1Cにて購入しました)Img_2408

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2007/04/11

SDカードモジュール。

PSoC DesignerPSoC Programmer のリリース版がバージョンアップしていることを知る。早速ダウンロードしてインストール。Designerは前バージョンのV4.3からそれほど時間が経っていない気がするが、

  • I2C/USBによるブートローダモジュール
  • SDカードモジュール
  • USB-UARTモジュール
  • SPI マスタ/スレーブモジュール

など機能モジュールが複数追加されている。USB関連は専用のPSoCを入手しなければ使えないが、他はすぐに使用可能。個人的には MMCの使い方 などを読んだ影響でSDカードを使ってみたいな、ということでSDカード/マイクロSDカードのコネクタや3.3Vのレギュレータ、レベル変換ICなどを揃えていたが、今回のバージョンアップで新たに”簡単にSDカードを使う選択肢”ができた。モジュールのデータシートを読むとコアクロック50%動作(12MHz)時で、書込み2250byte/s、読込み2800byte/s という微妙な性能だが、FAT16/FAT32が扱える点は便利、実性能を確認したい。マイコンカー用ならば、本体に記録した走行ログの吸出し・保存用のツールには使えそう。直接マイクロSDを搭載する価値があるだけの実性能があると、なお面白い。

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2007/03/25

週末こつこつ。

先週末の東京出張帰りで秋葉原へ立ち寄り、コネクタ、インダクタ、オペアンプに槍サーボ用のサーボホーン、ロッドエンド、ターンバックル、カーボンパイプを購入した。まず現在の槍をアップグレードし、サーボ基板を修正。電流検出抵抗を追加しオシロでモータ電流を確認し、各FETへのゲート抵抗挿入と、PSoCブロックを用いた過電流検出機能の追加を実施。これでもしハーフブリッジの片側FETが故障しても煙を上げることは無いだろう。

今はひとまず槍を動かしているが、同等の回路をマイコンカーのステアリングサーボにも採用する計画、現状でも位置制御しやすくて良い感じだが、より良い内容に仕上げたい。走行モータの駆動回路についても、H8と駆動側の役割分担、インターフェイス案を構築中。今回のマイコンカー(&ランサー)は H8のPWM出力を使わない案が有力。

新構成のホイール&ギヤに対応した機構設計も推進。機構については来月中に製作フェイズに移行し、再来月には少なくともセンサと組み合わせてのステアリングサーボシステムの評価を行える環境を整えたい。

先日のロボットランサー競技のロボット動画を一つ追加、電通大ロボメカ工房ランサー部隊の中で特に注目した一台で、PSDによるアナログ・リニアイメージセンシングでライントレースを行うロボット。取得周期は 16ms と聞いた気がするが、赤外線照射側も含めて薄型軽量に仕上がっているところがTAOSセンサに対するアドバンテージだろうか。操舵とセンサアーム独立駆動、上向きPSDによるスタート処理&ゲート検出など独自性満載。自分の初年度ロボットはこのロボットの対抗馬のような位置に据えたい。

予選3位/決勝5位ロボット TRINITY06-GP2 動画1 動画2 結合バッチファイル

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2007/03/18

タイヤと槍サーボの試作。

平日は早朝勤務対応で夜更かしができず、最近のロボット製作活動は”週末こつこつ”になってきたが、この週末は重点課題であるタイヤ製作の練習と、槍サーボを想定した俺サーボの試作を実施。

070318_tire_wheel タイヤ製作の方は三豊工業高校さんが公開されている製作方法を参考にしつつ、ラジコン用ホイールに付けたスポンジを任意径に削る作業を練習。十分な出来で削れるようになり、これまでの”適当なサイズの既製品を探す”や”自分でスポンジを巻く”という対応・制約から解放され、ロボットの設計が行いやすくなった。製作精度も向上したことで、少なからず走行時の安定性も改善できるはず。

マイコンカーの加速カーブ設計をしていく中で、今までの検討よりもタイヤ径アップ&ギヤ比アップを実施した方が良いと分かりギヤボックス周りの再設計を行うことにしたが、この新設計で使おうとしているのが、写真中央のホイールとギア取り付け方法。

従来はホイール、ホイールハブ、車軸、ギアをそれぞれ別部品として捉えて、それぞれに何を使用するか、どのように結合するを考えてきた。特にモータからのトルクの伝達経路としての ギア→車軸→ホイールハブ という結合において、車軸とギア、車軸とホイールハブをどうやって結合するか‥というところが問題で、圧入だけ、イモネジで締めるだけ、という対応でしのいできた。どれも確実という感じではないし、他の方の作例を見るとより良い方法があるようだが、自分の加工能力では真似が出来なかった。

今回の方法は、ホイール中央にあるφ10.8 の穴にきっちり入る程度にギアの凸部外周を削ってはめこみ、ギアを周囲の3箇所の穴でネジ止めするというもので、芯出しと荷重受けははめ込んだ部分が担い、スラスト方向の固定はネジが担う構成。ギアをはめ込んで固定した状態でタイヤを削り、ギア中央φ6弱の穴に外径6内径3の金属パイプを挿入し、更にφ3のシャフトを挿入してみたが、これまでよりも高精度で良い感じ。更なる改良案も考えたい。

070318_ore_servo_test タイヤ&ホイール加工の進展に気を良くして、所謂俺サーボの試作も実施。とりあえず先日製作した PWM 150kHz モータドライブ試作基板に、以前のマイコンカーで使用していた近藤科学の PS-2173FET を組み合わせることにした。サーボ内の基板を再利用できるように丁寧に取り外し、かわりにユニバーサル基板を切り出して LMC6484 をひっくり返して貼り付けて作成したボルテージフォロア基板を組込み、PSoC側のA/D用コネクタ&ソフトを用意してサーボ部の完成。槍機構部は最適な部材が無いため、とりあえずそれらしい部品を組み合わせてみた。槍はφ2のステンレス棒で、必要な長さより短いが本来の槍(カーボンパイプ)より重いと思われる。

動作確認レベルで簡単にパラメータを合わせ、動作確認を実施。この模様を 320x240、WMV9 の動画にしてみた。

070318_lance_calc このようなExcelファイル (左画像参照) も作成し、中学生レベルの計算で槍の長さ、槍サーボ取り付け位置などの構成と必要な動作のイメージの対応をざっくり掴んでいるが、今回の動作は大角度のスイングの速さとスムースな移動が両立しそうかどうかを確認しているだけで、まだ実際の動作パターンと結び付けていないし、細かい角度補正も施していない。

今回の試作でとりあえず俺サーボ化のイメージは掴めたが、このRCサーボは槍制御用としてはギア比が大きすぎるのかな?という印象を受けた。俺サーボ化後にかなり無理をして 11~14Vの電圧をかけてみているが、その割には槍移動が速くない。トルクだけがひたすら過大な感じで、音も仰々しいし、制御を間違ったら簡単に減速機構が壊れそうだ。他の方はもっとギア比の軽いサーボを探して使ったり、中身を換えているのかもしれない‥先日のランサー見学では槍取り付け部の構成ばかり見ていて、使っているRCサーボの情報収集をしていなかった‥反省。

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2007/03/09

走行系ギアボックスの設計。

ここ一週間、出張2回&早朝仕事3回(今日も6:30~)のため夜の作業時間を控えめにしているが、毎日こつこつ。EAGLEでの部品ライブラリ・回路図作成と合わせて、前輪周りを中心に機構の具体化・修正を進めている。

低重心化のため少しでも走行モータの取り付け高さが低くなるように設計を変更し、車輪軸に対しモータ軸が前輪で5.4ミリ、後輪で2.5ミリ低い設計になった。例年よりも車輪径が小さいため下げ代は多くないが、現状の角パイプベースの設計とモータ径を考えると必要十分な設計になった。高精度の工作環境があるとこの辺の寸法決定の自由度が高いのだろうが、自分の場合は最小単位が 0.1ミリで済むように設計している。走行系ギヤボックス周りの設計の場合、Excel上で

  1. 車輪径、ギア比、モータ径、ホイールベースを決定
  2. モータ軸と車輪軸の軸間距離を補正込みで計算
  3. モータ軸と車輪軸の”垂直距離”を0.1ミリ単位で振り、必要な軸間距離が稼げる ”水平距離”を0.1ミリ単位で算出、軸間距離の理想計算値と 0.1ミリ単位で作った際の実際値の誤差が小さい順に並べ替える
  4. 3の結果からモータの取り付け高さが最低高さを満たす集合を取り出し、取り付け高さと軸間距離の双方が最適な組合せを選定する

という作業を進めることになる。1を決めれば、あとは自動で選択肢が出る状態。
他にも、長い間先送りになってきたタイヤ製作精度向上のための加工環境・加工方法の検討も行い、今年こそまともなタイヤを使用できる見通しが立ってきた。

明日と明後日はロボットランサーの調査見学。交通手段と宿の手配は済んでいるが、持って行くモノの準備をしなければ・・・

こちらのブログで、ハイエンド3DCADの機能省略版が無償配布されていることを知った。一体どういうビジネスモデルがあってこのようなことが出来るのだろう。普通ならバナー広告が画面に出たりするところだが、CADソフトとしては面白そうな感じなので登録してダウンロードしてみた。

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2007/03/01

電源ICとゲートドライブICの選定。

これまでの検討、実験の結果を踏まえて、電源ICとゲートドライブICを選定していた。基本的な選定条件は以下の通り:

  • 確実に入手できること (購入実績のある業者で販売されていること)
  • 確実に実装できること (下面に放熱パッドがある製品などは避ける)
  • 動作電圧範囲の上限は 11.5V 以上、下限は 5V 未満であること

まずは電源IC。昇降圧用途のICで条件に合うものを探すと、必要なインダクタが2つ (またはトランスが1つ) のICと、1つのICがあるようだ。

SEPIC構成なら2つ、昇圧/降圧の切替え構成なら1つというところか。SEPIC構成は入力と出力を切り離せる点、スイッチ素子が減らせる点がメリット。切替え構成はインダクタは1つで済むメリットがあるものの、スイッチ素子が増えて基板設計も難しそう。しかし今回の用途の場合は動作期間のほとんどが降圧動作、切替え構成のほうが良いと考えた。S-8460を選定。

次にゲートドライブIC。先日製作した試作基板にはMIC4425 という製品のDIP版を使用したが、本番基板用としては4Vから動作する UCC27425 を選定。

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2007/02/25

引き続き回路検討。

先週は出張など本業でドタバタし、メガネを不注意で壊して処方箋取得&フレーム購入に走り回り金・土は休息日、ゆえにロボットの製作は一時停滞。今日は夕方からモータ駆動方式の検討用基板の仕上げを行った。

070225_mdrv_eval 左が試作評価用の小出力電源基板(6V/15V)、右が今回作成した基板。先日の考え通り、いきなりハイサイドとローサイドを接続せずにダミー負荷を接続して駆動タイミングが問題ないことを確認した後で、ダミー負荷を取り除いて本確認を開始。こういう場面でいきなりモータが全開で回ったりFETから煙が出たりするとガックリしてしまうが、今回は問題なく、モータはピタリと停止。

初期条件のゲート駆動周波数は 150kHzで、モータ両端のハーフブリッジでそれぞれハイサイド/ローサイドFETが交互にONしている状態。ハイサイド/ローサイドのON時間が等しく、かつモータ両端の駆動タイミングが同期しているため、デッドタイム時間を除いて常にブレーキ状態となってモータは停止する。2つのハーフブリッジで、一方のハイサイド側のON比率を高め、他方のローサイド側のON比率を高めていくと、モータは回転。2つのハーフブリッジのDuty バランスに従ってスムースかつリニアに回り、モータやFETが変に熱を持つことも無し。これならば評価回路として問題なく運用できそうだ。ただしオシロスコープでゲート駆動波形を見るとゲートドライバの駆動が強力過ぎるようなので、本番基板は低抵抗のゲート抵抗を挿入して調整できる構成とする。

今回の基板は車庫入れロボットのモータ駆動基板と構成が異なりハイサイド側に Pch FETを使用しているが、ゲート駆動周波数 150kHz でも問題なく動作しているため、先日の電源回路構想も変えることができると判断。ハイサイドFETが Pchで良ければ、4V程度の低い電源電圧から動作するゲートドライバICを使用することが出来る。ゲートドライバICの駆動電源をモータ駆動電源と共通化(バッテリ直結)すれば、電源回路は 5Vを安定に生成できる回路だけで済み、12V程度まで昇圧する電源は不要となる。電源回路として、5~6V出力の SEPIC 回路を中核に据える構成に軌道修正。

070225_eagle_nonprofit 回路図とアートワークの作成を開始できる材料が揃ってきたところで、タイミングよくEAGLEの non-profit 版が到着。(CDが入っている程度かと思いきや、ライセンス証、マニュアル、チュートリアルも付属していた) 早速インストール。

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2007/02/19

ピニオンギア届く。

帰宅すると、郵便ポストに英字書きの封筒が。
070219_pinion_1 米国フロリダ州オーランドの Homefly さんに注文していたピニオンギアだった。国内で見つからなかった 1.5ミリ軸に使用できるモジュール0.5の真鍮製ピニオンで、歯数は9と10 をそれぞれ多めに購入、支払いはPayPal

070219_pinion_2 封筒を開けると下の画像のような感じでギアが入っていた。穴は一方の縁が六角のようになっている(反対側は真円)。噛み合わせは少し固い感じがするが、いつもの軸間距離計算Excelシート(補正付き)は使えそうな感じの精度。今日届くなら、Portescapモータのギア接着を少し待っても良かった。

最近の物買い話はもう一つ、シリコンハウスで売っていた精密圧着ペンチ。信頼性が高い電装品を作ろうとするとき、もっとも信頼性が低い部類に入ってそれを阻害するのがコネクタという部品。ピンのカシメを適当にやれば、F1でもカシメ不良でステアリングスイッチ入力が死んで変速できずにリタイアに追い込まれるような情けないことに。カシメ・接点の道は奥が深く、コネクタを甘く見ると痛い目に遭う。マイコンカーでも滝田教授からこの辺の話を伺ったことがある。

正しく端子をカシメるには、メーカの専用圧着工具を使うことが正道。一発で芯線と被覆をカシメられ、バラつきも出ないようになっているものが多い。しかし個人が購入するには高すぎる工具でもあり、個人的には試作基板などではアヤシイ圧着コネクタを沢山使っても、ロボットはコネクタの数を抑えて直接ハンダでしっかりと接合するアプローチを取ってきた。しかしこれでは整備性が悪く故障したときの修理にも手間取ることがあり、「そろそろ小さな端子でもカシメられる工具が欲しい」というところでタイミング良くこの工具が発売されていたので、思わず買ってしまった。

使ってみると多少大げさな宣伝 も許せるレベルで、小端子に綺麗なカシメ形状を作ることができた。(参考) 丁寧に作業すれば小コネクタの使用数を問題なく増やすことができそうだ。

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2007/02/17

新モータ届く。

07モデルのマイコンカーに採用予定のモータが今日届いた。Portescapの16G88モータR16ギヤヘッドをそれぞれ一つずつサンプル購入。防衛大さんのモータもこのタイプだろうか。RE-max17と比べるとモータ軸の後端が表に出ているところが嬉しい。
070217_escap_1 070217_escap_2 これまで何度かMaxonのギヤヘッドモータを購入しているが、いずれもASSY済み完成品として受け取っていたので、バラ買いは今回が初。ギヤヘッド側の箱に固定金具とネジ2本とピニオンギアが入っていて、ピニオンギアをはめ合い接着剤で固定後に金具を取り付け、ギアヘッドにねじ込めばギアヘッドモータが完成する。

早速LOCTITE 603でピニオンギアの接着作業を行ったが、挿入後1分くらいでギアを深く差し込みすぎていることに気がつき、慌ててピニオン抜き工具で位置を修正。気付かず1日放置したら、ギアヘッドとうまく噛み合わずにモータが無駄になるところ‥危ない危ない。ギアヘッドはプラネタリギアによる減速だが、初段ギアのモジュールは小さい。強度的にも初段から大きなモジュールに拘る必要はないということか。ギアヘッドのピニオン挿入穴を覗くと、精緻で機械式時計を思わせる造りに感心、さすがスイス製。モータ本体もスイス製と思いきや、こちらはインド製‥しかし最近のテレビ特番を見ても本業の付き合いでも思うことは「インドのエリート技術者恐るべし」ということ、個人的には中国よりも驚異かつ将来の脅威に映る国。

最近複数のブログや掲示板で"モータのPWM周波数"話を目にしているが、個人的にも調査が先送りになっている要素。今回買ったモータを含め、モータ毎/用途毎にどのような駆動方式、どれくらいの周波数が適しているのかを把握して回路設計に反映しよう、ということでこの辺の評価を行うための基板を作成中。
070217_eval_mot_drive_1 特に車庫入れロボットで使用したリニアPWM方式について、パラメータを振って評価してみる。車庫入れロボットと同様に、PSoCでデッドバンドPWMモジュールを2つ同期動作の形で使用し、左右ハーフブリッジ夫々のハイサイド/ローサイドを交互にオンするPWM波形の Dutyをソフトウェアで変化させることで、リニアPWM方式を実現する。評価ではこのマイコン+ドライバ基板に、既存のテスト用電源基板(ACアダプタ入力&昇圧)とモータ駆動バッテリを接続し、モータを回しつつオシロで各部の波形を確認する。車庫入れロボット同様、PSoCのプログラムを間違えるとあっさり貫通電流で燃えてしまう構成なので、今回は慎重に。先ずプログラムを組んでマイコンだけ動かし、オシロで規定の波形出力を確認後にドライブ回路側と接続する。

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2007/02/14

毎日こつこつ。

ブログが週報のようになってきたが、活動は毎日少しずつながらコツコツ進めている。これまで回路の検討・設計を主に進めてきたが、回路の実装面積が思いのほか増大しているため、基板の実面積の確認/置き方の検討も必要になってきた。新型マイコンカーロボットに関する機構設計の具体化を開始。

新型は島津さんロボット、とくながさんロボットを参考に、これまでより小径ワイドのタイヤを用いる前提で設計を開始。

  • ホイールベース:原点回帰で185ミリに設定
  • タイヤ:一般の部優勝ロボットの後輪を真似てF103ホイールを設定
  • 駆動形態:AWD
  • 操舵形態:センターピボット式

を前提条件として、細部を検討。
070214_mcx07まず難しい操舵周りの機構から開始。操舵モータの最終減速ギアは独立式・金属製としたが、モータとギアの取り付け位置を低くしたいため、ギアを下部に配置。タイヤの円周内および近傍は重量物を低い位置に置きやすい領域、この辺をうまく利用する。ピボットの軸は最近の傾向に倣い、上下2箇所でしっかり支持できる設計を検討。ギアボックスは薄肉角パイプの断面を維持しつつ干渉が生じない形状を検討し、上部にはアルミ板、下部はギアを結合して剛性アップ。

続いてシャシーと後輪周り、基板の載せ方検討‥と始めたのが今日。シャシーは車検NGとならない高さを通し、リアギアボックスはシャシーを水平にできる構成とし、そこにとりあえずバッテリーと基板を普通に載せてみた状態が上の画像。このように基板を載せれば面積は大きく取れるが、上に乗るもの全てが重心アップにつながる。最近のマイコンカーでは基板の重さを考慮し、バッテリーやモータを脇にずらして基板を低く落とし込む設計が増えている。自分のロボットでも電源回路をメイン基板とバッテリーの前に置くようなレイアウトを検討すべきか。インダクタや複数のコンデンサを高いところに載せたくない‥引き続きコツコツ検討。

#余談1
昨日、回路図/基板CAD EAGLE の有償版ライセンスを注文した。P板.comのCADは試用後すぐに設計意欲を無くしてしまったが、EAGLEは今後も使っていける製品と判断しての注文。

  • 無償版では扱えないサイズの基板も作りたい (センサ基板など)
  • 4層基板でも設計できるようにしたい
  • EAGLEで設計して起こした基板を売ることはない

という前提で、Non-profit 版をセレクト、\17,357也。納品までは 2週間とのことなので、それまでに他の作業を進めたい。

#余談2
”東京地方裁判所”から封筒が届いていた。何かと思えば、最近経営破綻した秋葉原のショップ関連‥代金を振り込んだのに品物を受け取れなかった人に届いているらしい。来月の"ロボットランサー取材"で DMX-HD1A に三脚を付けて使おう、と近場に売っていなかった軽量で安い三脚を価格コム経由で見つけ、注文していた。過去数回の注文ではトラブルも欠陥も無かったため、代引きにせずネットバンク経由の銀行振込みにしてしまったのが敗因‥痛い勉強代。

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2007/02/07

電源回路で迷う。

先週末までに新型センサに一区切りつけ、次の試作ありテーマとして電源回路に取り組んでいる。スイッチング電源込みの回路を作り、負荷の重さや変化パターン、受動素子の構成や定数を変えつつオシロで確認・・・やればやるほど、電源回路とは奥が深く、自分にとって未知の要素が多く、難しいテーマであると感じられた。これを安易な設計で済ませていては、いつまでたってもロボットの安定動作が運任せのようになり、不安を抱えたままになってしまう。今ここで勉強しなければならない。

5V系の安定について、過去に製作したロボットを振り返ると、

  • MCX03MCX04: 特に問題なし
  • HugeWheel: 走行モータの無負荷全開でのみ大ノイズ重畳
  • HugeWheel2: 特に問題なし
  • SEVEN: ソフトウェアによる出力制限がないとリセット発生
  • MCX06GR: 走行負荷が軽いときにノイズ重畳、過負荷だと(恐らく)リセット発生

という具合で、全体としては最近の方が悪い傾向にあり、最近2台の共通項としては

  • 5V系の消費電流が増大している
  • バッテリー電圧を単純にリニアレギュレータで降圧している

という点がある。他方の5V系の取り方を見ると、MCX03 は”バッテリ独立&昇圧”、MCX04とHugeWheel2 は”バッテリ共通&昇圧”、HugeWheel は”バッテリ共通&昇圧電源からの降圧”ができる構成になっている。走行速度が遅いロボットもあるため言い切れない部分もあるが、個人的には 5V系に昇圧を入れていないときに、5V系の安定確保に失敗していると言えるようだ。

安定を損ねる要素としては、”負荷変動”と”ノイズ重畳”がある。後者はMCX06GRのようにパワー系の昇圧電源自体がノイズ源となったケースもあるが、本来これらの発生原因とみなせる要素は、モータとその運用形態。モータノイズについてはオシロを見ながら対策を施すことで改善できるが、コース上を加減速しつつライントレースする以上は”負荷変動”の要素が最後まで残る。走行モータについてはコアレスモータであれば定常負荷は低く、加減速時などの角速度が大きく変化する区間が問題、操舵モータはほぼ常に電流を喰い、電流ピークも大きい。走行モータと操舵モータの消費電流の和がピークとなったとき、バッテリの電圧降下がどこまで進むかが問題の要、SEVENのようにリセットがかかる降圧ロボットは、リニアレギュレータの動作電圧の下限よりバッテリ電圧が下がっている(に違いない)。

結果として降圧型のロボットは "電圧降下しにくいバッテリ" という要素を除くと、"短時間の大きな電圧降下に耐える回路構成"と"長時間の電圧降下を生じさせない負荷制御"の双方が安定のカギとなる。前者は正常動作に必要な入力(バッテリ)と出力(5V)の電位差が低い回路、電荷を他に取られずに保持できる回路が必要で、後者はモータのトルク上限に制限をかけたり、制限の最適化を狙ったバッテリ電圧の監視を行う必要がある。(リセットICの動作電圧を弄るという手もある ようだが、本来低電圧でのマイコン動作安定を保証できないからリセットICが存在していると考えれば、明らかに"邪道"だろう。マイコン出力が設計通りに安定しなければ壊れ てしまう回路がつながっていれば、マイコンは無事でもそちらが壊れてしまう)

しかし、降圧で安定化する以上は入出力の必要電位差をゼロにはできないし、より高い運動性能を求めてモータ電流を流せば相応の電圧降下も生じる中、今後も押し迫るバッテリ電圧降下に"降圧回路"で向き合うべきか?という点が、迷いどころの主たるところ。「以前のように昇圧回路を通して 5V電源を得た方が、今後製作するロボットにおいて安定性と自由度を高められるのではないか」というプラスの考えと、「回路の規模や複雑さを安易に拡大すべきではない。"軽量コンパクト"と"安定"の両立は難しく、問題が生じれば解決も困難」というマイナスの考えがあり、双方の綱引き状態が続いていた。
実際のクルマではどうか?というと、スターター回転時のバッテリ電圧降下時にも制御を継続しなければならないエンジン制御装置や、厳しい状況でも確実に動作しなければならないエアバッグ制御装置などで、バッテリ電圧を一度昇圧してから再度降圧する電源回路が用いられていたりする。小型の競技ロボットで使う以上マイナスの考えも無視できないが、全くあり得ない構成ではない以上、プラスの考えを立てる方向で一歩進めてみようと考えている。

最近この"昇圧→降圧路線"を後押ししているのが、FET高速駆動に用いるゲートドライバ製品の動作電圧範囲。以前に MCX04で使用したフォトカプラ TLP250 もそうだが、この手の製品は 10[V] 以上の電圧で使う前提の製品が多い。「バッテリ8本でも動作した!」と使ってしまうと、マイコン5Vと同じくバッテリ電圧降下の穴に落ちてしまう。MCX04ではTLP250を昇圧電源で駆動したが、マイコンカー用に新作するモータドライブ基板でも昇圧電源を介してゲートドライバを駆動し、一方で昇圧電圧を効率よく降圧して5V系も駆動する、というのが最新の目論見。5V系がぶら下がる分だけ昇圧回路に必要な出力電流量が増えるが、モータがぶら下がる場合と比べれば楽であるはず。バーニングなブログにも大いに刺激されつつ、バーニングしない回路を目指してコツコツ頑張ろう。本で勉強、そして実践。

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2007/01/31

PSoCセンサの動作確認。

先日製作したPSoCセンサのデータ受信側をコツコツ製作。回路は単純ですぐに用意できたが、問題はソフトウェア実装の通信処理。PSoCマイコンでセンサ基板から毎秒3000回、1.5Mbpsで1バイトずつ6回に分けて送信されるバイナリデータを受信すること、各種エラーのチェック (エラーフラグ、データ整合性) を手抜きせず行うことが、通信の要求仕様。

とりあえずC言語で受信割り込み処理を書いてみたが、あっさり玉砕。リストファイルでコンパイル後のアセンブラソースを見ると無駄な処理が多すぎで話にならないので、アセンブラで受信割り込み処理を書き直して再トライすると、今度は問題なし。送信側から毎回1ずつインクリメントするダミーデータを流してデータ抜け確認をしても問題なかったので一安心。ただし受信処理に処理能力の大半を喰われているため、他に同時にこなせる処理は限定されそうだ。デバッグ用に用意している液晶表示プログラムを使うと、データ抜けが発生。

070131_psoc_lis_eval2 動画も撮ってみた。Lが黒→灰の位置、Rが灰→黒の位置の生データ値で、センサとコースを20mm離した条件で動かしている。(実使用時は10mm前後を考えている) 理想は色が変わる位置をジャストで取得したいところだが、現状のセットアップでは左右とも狭くなる方向になっている。ハーフラインやクロスラインの認識も問題なし。直線番長ロボットでも作らない限りは確実に認識できるはず。
今後の細かい調整はプリント基板作成後とするが、PGAのゲインやコンパレータの閾値、LEDの点灯時間などはすべて実行時に変更可能であるので、悪さをしない範囲での自動調整にもトライしてみたい。

#雑談1
個人的にアセンブラに手を出したのはSEVENの製作以来だが、やはり限られた能力を最大限に活かすにはアセンブラしかないと思ってしまった。PSoCは8ビットマイコンの中でも処理能力は貧弱な部類なので、アセンブラを使わないとソフトウェア依存の高速処理はすぐに限界を迎えてしまう。(なるべくソフトウェアに頼らずハードウェアでコトを済ませることが PSoCの価値を引き出すポイントでもある) いきなりアセンブラで全体を構築することは容易ではないし開発効率も上がらないが、「このロジック、このアルゴリズムで最適」「処理速度面で置き換える意味がある」と判断できれば、積極的にアセンブラで置き換えてしまうべきかもしれない。

PSoC の開発環境である PSoC Designerは、ユーザがピックアップした機能 (PWM,ADC,...)の全てに対応するAPI を動的に生成する。このAPIを用いることでC言語やアセンブラから機能を手軽に使えるというのがこの開発環境のウリであるが、APIはアセンブラ記述であり、一見便利な機能ほど多くのソフトウェア処理で構築されていることがAPI実装を読むことで分かる。ADC機能を構成する処理の一部もソフトウェアになっていて、全体の処理が追いつかなくなるとADCの変換精度がおかしく‥など他のマイコンでは考えにくい事象も生じる。PSoC独自の機能が不要であれば、AVRやPICを使う方が楽で確実。

この手のマイコンでは、AVRが今一番情報もツールも揃っていて使いやすいと思う。各種データシートも日本語化されているし、このサイトのようなとても参考になる技術情報もある。このサイトの”AVR専用ライブラリ(for ASM projects)”のアセンブラ実装を見ると「これで出来るの!?」「なるほどな」と感心しきり。平方根の実装もスマート。ムリヤリC言語で置き換えた実装を作ってみると、アセンブラの利点がよく分かる (本来C言語でこんな実装はしない)。 H8もC言語では簡単にできない処理が一発でできる命令が沢山あるので、マイコンカーでもこの先ソフトウェアの複雑化、制御の高度化が進んでリソース面で追い込まれていくと、アセンブラによる実装を行う人が増えるのかもしれない。(第一回大会などは皆アセンブラ?)

#雑談2
個人的なこれまでのSANYOの技術的な評価はバッテリー等を含めてかなり高かったが、昨年買った Xacti HD1A は‥これは全く人に薦めることができない。高速性は評価できるものの、室内撮影など暗所でのドットノイズが盛大な画質にはガッカリ。購入検討中の方は、この春に出るという次期モデルの評判を聞いてからでも遅くはないはず。上の動画は目立たないようにフィルタをかけたものの、ボケの無い鮮明な画像にすることは不可能‥(泣)

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PSoC バイナリ受信の備忘録。

PSoCマイコンを使用しない人には役に立たない情報ではあるが、個人的な備忘録として PSoCでバイナリデータを受信する際の対応方法を書き残しておく。内容としてはこちらのブログに近い内容であるので、補足的な位置付けとなるだろうか。

PSoCの統合開発環境において、Device Editorで RX8 (またはUART) を使用した際、

  • デフォルト設定
  • "Enable interrupt generation control" が有効で、モジュールパラメータの "Interrupt API" を Enable した状態

のいずれかで Generate Application を実行すると、受信割り込みのためのコードが自動的に生成される。しかし、この受信割り込み処理は通信を介したコマンド&パラメータの受信処理、つまり文字列受信のアプリケーションに適合するように作られており、バイナリ受信を想定していない。先に挙げたブログでは「バイナリーの受信割り込みができない」と記載されているが、より正確には「バイナリ受信用としては都合の悪い処理が、自動生成されたアセンブラコードに含まれている」というところだろうか。いずれにせよ、これは”仕様”であるし、この”仕様”を変えたい場合には自ら手を入れるしかない。

先のブログでは C言語による受信割り込みの実装を試みているので、先ずこの線で考えてみる。自動生成されたアセンブラコード rx8int.asm (ブロック名が"RX8"の場合) を見ると、 "IF (RX8_RXBUF_ENABLE)" として割り込み処理の実体やそこで使う変数の宣言が括られている。つまり、Device Editor 上で "RxCmdBuffer" を  Enable/Disable のいずれにするかで、標準の割り込み処理を使用するか否かを選択できることになる。一方で、rx8int.asm 内には、"Insert your custom code below this banner" という統合環境下の割り込み設定ではお馴染みの記述があり、指定された範囲に任意コードを記述すれば良いことが分かる。Cの関数にジャンプするなら "ljmp _isr_rx_interrupt" と書いて、Cソース側で"#pragma imterrupt isr_rx_interrupt" と後に続く "void isr_rx_interrupt()" 関数を用意すれば良い。
以上をまとめると、

  1. 受信割り込みルーチンの生成を有効にする
  2. "RxCmdBuffer" を Disable する
  3. Generate Application を実行する
  4. rx8...int.asm 側の "Insert your custom code..." に ljmp文を書く
  5. Cソース側に #pragma interrupt ... 文と割り込み処理関数を用意する

の 5ステップで、C言語による受信割り込みの実装を書く準備が整うことになる。先のブログでは 4 の部分を boot.asm の内容変更で行う方法が紹介されているが、boot.asm に書いた内容は Generate Application を実行するたびに初期化されてしまう (変更箇所が無効になる) ため、他の割り込み処理と同様に ...int.asm 内の指定部分に ljmp を書くアプローチの方がスマートだろう。

上記の方法で C言語による割り込みの実装を書く場合、APIとして RX8_bReadRxStatus() と RX8_bReadRxData() の 2つを利用することになる。先のブログでは受信バッファレジスタの値を直接ユーザバッファにコピーするだけの例が示されているが、用途によってはこれだけでは色々と足りない部分が出ると思う。標準生成されるアセンブラコードによる割り込み処理を見てみると、

  • 受信完了 (8ビット揃っているか否か)の確認処理
  • 受信エラー(パリティ/オーバーラン/フレーミング)の確認・フラグ記録処理
  • フレーミングエラー発生の場合の受信復帰処理(コントロールレジスタの RX8_RX_ENABLE ビットを一度クリアしてから再セット)
  • 受信バッファ (Device Editorでサイズ指定) のオーバーラン確認処理

といった処理が、"文字列受信"のための処理(行末コードの認識etc) 以外に組み込まれている。受信バッファは別として前の3項目は必須ではないかと思われるが、これらを全てC言語で処理していては時間的に間に合わないというケースも考えられる。

ここまでの情報を統合すると、C言語ではなくアセンブラによる実装も難しくないことが分かる。元々、自動生成のコードに「バイナリ受信用としては都合の悪い処理」が入っているだけで、それらを取り除けば上記のエラー処理と受信バッファへの格納処理をそのまま使うこともできる。名前が"RX8" のとき、rx8int.asm 内の「都合の悪い」処理は

   tst  [RX8_fStatus],RX8_RX_BUF_CMDTERM
   jnz  .RESTORE_IDX_PP
  ‥中略‥
   jc   .RESTORE_IDX_PP
 ENDIF

の区間と、

   RAM_SETPAGE_IDX >RX8_aRxBuffer
   RAM_CHANGE_PAGE_MODE FLAG_PGMODE_10b
   mov  [X + RX8_aRxBuffer],00h
   RAM_CHANGE_PAGE_MODE FLAG_PGMODE_00b

の区間だろうか。
前者の区間でコマンド終端の認識や特定コード以降の無視などを実行していて、後者の区間では受信バッファが埋まった際に末端データをナルにして、後の文字処理に支障が出ないようにしている。これらをゴッソリ取り除くだけでバイナリ受信の支障はなくなり、かつ受信データ配列 RX8_aRxBuffer[] や受信カウンタ変数  RX8_bRxCnt、ステータス変数 RX8_fStatus  などの変更をアセンブラに任せることができ、残りの処理を C言語で行うとしてもエラー確認、ヘッダ確認、データ長確認、チェックコード確認などに抑えることができる。アセンブラの最後の受信バッファ更新部を変更して、リングバッファを組んでも良いだろう。
以上をまとめると、

  1. 受信割り込みルーチンの生成を有効にする
  2. "RxCmdBuffer" を Enable する
  3. Generate Application を実行する
  4. rx8int.asm から上記の”不要コード”を削除し、必要ならば小改造を加える
  5. 4の内容に応じて、C言語側の実装を書く

という 5ステップで、自動生成されるアセンブラコードを利用してソフトを組むことができる。ただし 4 での変更は、再度 Generate Application をすると消えてしまう点に注意。確認は行っていないが、2を Disable として、"Insert your custom code..."の箇所に"不要コード"を削除したアセンブラコードをコピーしてしまえば、より良い方法になるものと思われる。5の内容については色々と考えられるが、

  • 受信割り込みとして C言語の関数へ ljmp せず、main関数で以下をポーリング処理
  1. 受信エラーあり or 受信バッファの先頭が規定のヘッダ値ではない → CmdReset
  2. 1を通過したら、受信バイト数 RX8_BrxCnt が受信データ長以上となるまで何もしない
  3. 2を満たしたら、受信データ全体についてチェックコード(チェックサム/CRC)で確認
  4. 3を満たしたら、受信データを利用
  5. CmdReset

という単純なパターンで済む場合は、"不要コード"を除いただけのアセンブラコードでも対応できる。いずれにせよアセンブラを用いる以上、無駄な処理を減らせるという利点を享受すべくアセンブラの割り込み関数から #pragmaなC言語の関数に ljmp する形にはしないことが重要だろう。

最後に余談だが、PSoC用のCコンパイラ (IMAGECRAFT製) はコンパイル前に "定数の畳み込み" の最適化をしてくれないことに今更ながら気付いた。

> #define HOGE    (1+1)
> ...
> nData = nData + 1 + HOGE;

と書くと今時のコンパイラは畳み込みの最適化で nDataに 3 を足すマシンコードを生成するものだが、このコンパイラは愚直に 1ずつ 3回足すコードを生成してくれる。「定数は計算を敢えて残して分かりやすく‥(実行時には畳み込まれているから関係ないし)」と考えていると無駄処理に足を取られる格好になるので、このコンパイラを用いる場合は要注意です。

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2007/01/27

PSoCセンサの試作評価。

マイコンカー競技を睨んだリニアイメージセンサ基板の試作を進めている。車体側の親基板にあると想定したPSoCマイコンに、センサ側の子基板にあるPSoCが”黒→灰の遷移位置”と”灰→黒の遷移位置”を通信で伝えることの成立性評価が目的。プリント基板を起こす前の部品定数検討・最適化、新しい信号処理ロジックの成立性評価、高速シリアル通信の成立性評価、外乱評価と対策検討が課題。
070127_psoc_lis_eval 今日までの作業で、親基板は6V出力のACアダプタをレギュレートした電源のみ (採用予定の面実装リニアReg.を立てて使用、ドロップ電圧 0.4V) を設けて、子基板の製作と評価を実施。まず写真の状態で、新しい信号処理ロジックの成立を確認。そこからオシロスコープで波形を確認しつつフィルタの定数変更等を行い、より安定して位置を検出できる条件を決定していった。

今日は位置を約 3kHz の頻度で連続測定でき、測定データを親基板にRS485で出力できること、測定と通信のタイミングが設計どおり動作していることまでを確認したところで作業終了。明日以降で親基板に受信回路と受信データ処理を実装し、センサシステムとしての完成を目指す。H8とのインターフェイスは車庫入れロボット同様にパラレルI/Fとして、H8からはBUSY(更新中)でなければいつでも最新の位置データを取得できるようにする予定。

センサの電荷蓄積タイミングと同期したLED点灯も成立性があることを確認。蓄積時に点灯、読出し時に消灯することで、常時点灯に対し点灯時間はほぼ半減で省エネになるだろう。Dutyを変えて点灯時間を変えれば電荷量も制御できるので、基板を何センチか持ち上げていくと検出位置の左右が詰まってくる(中点は変わらないためトレースは可能) 動作を抑える対策にも応用できそうだ。

マイコンカーの世界ではFETのゲート制御にCPLDを用いる等の事例はあっても、基本的にはH8だけで全てを済ませるアプローチが普通であると思う。そして、H8だけでもその能力を使い切れば、十分に速いロボットが作れることが毎年のように大会で証明されている。一つで済ませることができれば、シンプル、小型、軽量、低コストと良いこと尽くめ。

しかしマイコンカーの世界を抜けて、実際のクルマの世界を見てみると、クルマの中はマイコンとそれが収まるECU(電子制御ユニット) が急増して大変なことになっている。本来、クルマでもECUが1個なら、人や荷物を収めるスペースを大きく取れるし、ECUやハーネスも減って軽量化できて低燃費にもなる。これが出来ない理由としては、

  1. クルマの中ではセンサやアクチュエータがその目的を果たすための位置に置かれているが、その位置が”分散”しているため、これらにつながるECUもその近くに置かれてきた
  2. 簡単な機能を担うECU同士は次第に一体化されているが、複雑な機能を担うECUを統合することは、マイコンの処理能力面、ソフト構築面、ハードウェア実装面で困難であり、なかなか統合できなかった

というような事柄があり、新機能が増える→ECUが増える→ECU間を結ぶハーネスも通信も増える、という構図が繰り返されてきた。最新のレクサス車では高速な制御用ネットワークだけで 8系統もあり、それらを”中継”するための ECUが3個もある。全体としての動作を簡単には説明できないだろうし、管理も大変、どこまでもECUを増やすというアプローチは限りなく破綻寸前という段階にある。

このような現実は何処の会社でも基本的には同じであり、いつか解決しなければならない課題であるため、近年では様々な”標準化団体”を介して”基盤技術”を共同で構築することで、最小限のリソースで課題を解決しようとしている。機能毎のECUは機能部分が”アプリ”として抽出され、それが共通規格のOSとECUの上で複数同時動作、ECU間は高速通信で結ばれる・・・丁度現在のPCのような世界となり、対決の土俵は”どのような新機能アプリを作るか”というソフトウェア主体となっていくが、ECUが1つになったりはせず、”解決したい問題をどのように機能分割して、それぞれどのECUで処理するか”という課題は残り、そのセンスは従来以上に問われる。

前置きがとても長くなったが、自分のマイコンカー活動ではこの”機能分割”の領域を、勉強のために敢えて導入するようにしている。機能は物理的に分割されると、その間のインターフェイスをどうするか、通信をどのように構築・実装するか、全体の時間成立性は・・・という新たな課題が発生し、全て一つで行う場合よりも問題が難しくなる。通信を含めて本業と重複するとことがあり、取り組むことに自己投資としての意義も感じられるため、今後もチャレンジ要素として維持していきたいと考えている。

”全て一つ”は”全て一人”でも同じだろうか。自分の最初の頃のロボット活動では「とにかく個別部品以外は全て自分で作らなければ、得るものが少ない」と考えていたが、その後にこのアプローチでは身に付かない領域があると気が付いた。一言では「分かる」の問題 と表せることだが、自分以外の設計者・製作者に”分かる”よう、望みのモノを手にすることが出来るようにに”専門外”の図面や説明を書いたり確認を取ったりすることも、ロボットに関わる中で学べる大事な要素の一つだと思う。

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2007/01/06

マイコンカー電装系の検討。

JMCR全国大会へ参加する方々は北海道に向かう時機と思われるが、自分の正月連休は明日で終わり、作業を進める。今年は昨年の反省を活かして機構の検討よりも先に電装系から検討。以下のような基本方針(備忘録)を考えた上で、使用部品や回路構成の詳細をまとめている。

1.電源系
 □バッテリ
  ・KR-1100AAU電池8本を使用(試走/比較用にはIntellect 2000)
 □5V電源
  ・スイッチングReg.+LDO型リニアReg.で構成 (消費電流増加に対応)
  ・ICの最低動作電圧、リニアReg.電源リプル除去のf特を確認
  ・逆流防止ダイオード、電源変動抑制インダクタ、低インピーダンスコンデンサの導入
 □電源電圧監視
  ・バッテリ端子電圧(MUST)

2.センサ系
 □ラインセンサ
  ・マイコンとのI/Fをディジタル化
  ・非重力式のコース接地圧確保
 □マーカセンサ
  ・光変調型のセンサを使用
 □スタートゲートセンサ
  ・光学式センサ、ボディ取り付けで使用
 □坂道センサ
  ・センサ~コースの距離検出をベース
  ・登り/下りの始めと終わりを共に検出できること
 □操舵角センサ
  ・導電性プラスチック型ポテンショメータを使用、5kΩ以下
  ・配置位置に応じてバッファを入れる
 □車体速センサ
  ・100(400)PPR以上のロータリエンコーダを使用
  ・エンコーダ車輪を小型化しない
  ・設計上のロボット最高速とマイコンの最小入力パルス幅を考慮
  ・回転以外の自由度は上下のみで可、接圧維持を考慮
 □トルクセンサ
  ・電流センス式、正逆の電流を検出可能(オフセット出力)
  ・小型軽量化を考慮、ホール素子式よりシャント抵抗式
 □ヨーレートセンサ
  ・高レート対応可能でドリフト低減可能な振動ジャイロを導入

3.走行モータ系
 □使用モータ
  ・コアレスモータを使用(Maxon A-max or RE-max)
  ・停動トルク、回転数-トルク勾配を重視
 □モータ駆動
  ・2象限動作,端子間ショート,フリーが可能な構成
  ・インダクタンス調整/適切なスイッチング速度(リセット対策)
  ・トルク検出WANT

4.操舵モータ系
 □使用モータ
  ・コアレスモータを使用(Maxon RE-max or RE)
  ・十分なトルク余裕度、適度な慣性モーメントを重視
 □モータ駆動
  ・4象限動作が可能な構成
  ・インダクタンス調整/適切なスイッチング速度(リセット対策)
  ・トルク検出MUST

5.デバッグI/F
 □オンタイム解析
  ・内部状態表示(LED/ブザー)の導入
  ・着脱可能な開発用テレメトリ(無線)I/Fの導入
 □オフタイム解析
  ・EEPROM/NVRAMによるブラックボックス解析
  ・記録が高速なデバイスを検討
 □オンタイム調整
  ・走行モード、走行スピード設定用のスイッチ導入
 □オフタイム調整
  ・各種パラメータのEEPROM/NVRAMへの記録・コマンド通信I/Fの導入

6.その他
 □ESD/ノイズ対策
  ・電源ラインの低インピーダンス化
  ・ボディGNDと回路GNDの接続管理、ボディGNDのコース接地
  ・ガード配線の導入
  ・入力保護回路(過電圧保護/ノイズ吸収)の導入
  ・重要ラインの絶縁(擬似)を検討
  ・高インピーダンスのラインを引き回さない、必要に応じインピーダンス変換
  ・モータへのコンデンサ接続、モータケースGND処理、基板側モータノイズ対策の検討

坂道センサなど「最初の段階で必要になるか?」という要素もあるが、後から載せようにも載せられないという状況を避けるべく、最初から導入を前提としている。モータ類は候補を幾つか絞り込んでいるが、後輪駆動/AWDの最終決定は今回の全国大会の結果を見てから行うことにする。

リセット対策と静電気を含めたノイズ対策は、今回の最重要課題。コアレスモータは電気時定数が低いため、単体で PWM駆動周波数を下げて使うと低Dutyでも大電流が流れ込む。これでソフト対策も効かないリセット問題にはまる人が多いのかもしれないが、個人的に今回問題と捉えていることは電源ノイズとモータノイズ、そして静電気など外部からのノイズによる誤動作やリセット。ノイズ発生そのものを低減する対策を導入し、実際にノイズが入った場合に誤動作やデバイス故障を防ぐための対策も検討する。対策内容によっては通常動作時の特性に悪影響を与えるものもあり、バランス取りが必要になる。時間的に追い込まれると特にこの辺の作業ができなくなるが、今からならば実験する余裕もある。毎日コツコツ。

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2006/09/12

試作センサのバリエーション追加。

今日も早朝から新幹線での日帰り出張。月に最低3回で今後は更に増えそうだが、行き先はお台場にあるビルに固定されているため、移動そのものの楽しみは薄れ、専ら読書タイムに。

ロボット活動の方は、センサ基板のアートワーク作業を継続中。先日の作業では車庫入れ競技で使ったセンサ基板を小さくすると共に信号線数をマイコンカー競技向きに減らしたが、それでも信号線は5本減っただけの 15本。配線を細くするにも限度と弊害があるため、パラレル接続ではなく差動のシリアル接続にできないか、ということで派生の回路を設計している。配線を UTP×2の構成にできればすっきりするし耐ノイズ性も向上するはずだが、受け手も含めた評価が必要なため、パラレル接続センサ基板、シリアル接続センサ基板、受信基板を製作することにした。先日見つけたPCBCARTだとそれぞれに初期費が出てしまうので、ここは OLIMEXの出番、複数のBRDファイルに面付け図も添付して発注してみよう。

車庫入れロボット(特別競技用ロボット)も、今回の手作りメイン基板を放置すると来年また慌てる羽目になるので、年内にプリント基板バージョンを仕上げておく。バッテリ8本仕様、昇圧電源無しにして、スイッチング電源+LDOレギュレータな5V電源、面実装ゲートドライバ&P+N FETで手堅くまとめたい。こちらは大電流対応で 70μな銅箔厚が欲しいので、PCBCARTへの発注になると思う。

MCR公式サイトには、横須賀大会のロボット写真とレポートが追加されていた。”決勝トーナメント進出マイコンカーを掲載” ということで最初は気付かなかったが、同じページに車庫入れロボットの写真も掲載して頂けている。しかも大会レポートにはバック走行中の写真まで・・ありがとうございます。

マウスな方のブログに、「力不足を嘆くより、ベストを尽くし、その結果を受け入れられることを目指そう。」という言葉があった。自分は今回色々と嘆きがあったけれども、「今日これから壊さなければ」と夜にブログに書いたあとでポカミスでFETを壊してしまって「もうダメかな・・」という思いを振り切って、痛んだ基板にあり合わせ部品でも何とか試走に間に合わせたり、試走日に左右モータの動きの違いや電源異常に悩まされたりしながらも、前日深夜の調整や後センサアーム短縮などで、何とか最初の車庫入れは確実に入る形に持っていけた。今回掲載して頂いたバック走行の写真は、諦めていれば残っていなかったはずの構図。完走はできなかったけれど、最後までベストは尽くせたと思う。

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2006/09/04

第三の基板屋。

昨日の時点では、次の基板発注先はOLIMEXかなと考えていた。自分として初の試作基板をまずまずの品質で仕上げてくれたし、送る設計データはBRDファイル+αだけで手続きも煩雑ではないことが理由。しかし他にも同種の業者があるはず、と探してみるとすぐに情報が見つかった。

見つけた業者の中でも、こちらのブログで知ったPCBCARTのインパクトが一番大きかった。草むらの中に落としても間違いなく発見できる(笑)色、銅箔厚70u、両面シルク、ENIG仕上げでこの安さは一体何なんだろう。P板.comではこの銅箔厚とレジスト色、0.8mm基板を選ぶだけでオプション料金 \20000 が発生するし、OLIMEXでは両面シルクは可能でも、銅箔厚とレジスト色を変えられるのかは不明。しかしこの業者だとP板.com並の選択自由度があるのに、オプション毎の価格変動も小さいし、外観品質も悪い感じではない。お国柄でこの色だけ格安!ということも無いようだが、流石に 105um以上の銅箔厚は特別基板扱いで基本費用が上がるようだ。

不審な製品も数多い国の業者だが、0.6ミリ厚のリスキーな基板や、通常の3倍の銅箔厚な赤いモータドライブ基板などを比較的安価に作れるのは魅力的。このブログの記述も参考に、第三の基板業者として今後発注できるようにしておきたい。送るデータファイルはBRDファイルよりガーバー&ドリルが良さそうな感じだが、これなら P板.com への発注時と同様にこの手順でEAGLEから出力して送ればいいはず。

随分前に宮田さんのサイトにある「今回の基板屋は最高です! ぐふふ」という記述を見て一体何処?と思ったが、この基板屋とは PCBCARTなのかもしれない。 

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2006/09/03

センサ基板のアートワーク中。

TMCCさん提供の車庫入れ動画を見てから始めたコースアウト原因の解析、まだ完全には終わっていないが、昇圧電源回路の出力ノイズが原因であることまで掴めたところで一段落。信号線の断線は無く、大会と同じ設定でしばらく走ると分岐線の検出ができなくなる、しかしトレース走行のスピードを上げると分岐線を検出できるという状態。どうやら昇圧電源の負荷が低いときに回路動作が安定せず、オシロで見ると出力がノイズ源となっている模様。
このロボットにはバッテリ接続後すぐにスタートすると安定走行できないという問題もあり、大会では頭の中で10秒数えてからスタートボタンを押していたが、これも含めて電源回路の完成度が低かったようだ。検証不足。トレース走行のスピードを上げれば完走していたのかもしれないが、それではただの偶然完走にしかならないし、低速設定は完走率を高める側に作用しなければならないはず。

今はマイコンカー競技で使えるリニアイメージセンサ基板を作ろうということで、アートワーク作業を進行中。作業を EAGLE上で行うのは車庫入れロボットの基板と同じだが、基板製作業者は P板.com から本来予定していたブルガリアの OLIMEX に変更する。不要な配線を減らし、基板の形状も凸型から長方形に変更・縮小して軽量化も実施。160x100mmで取れる枚数も 4から 5に増加、製作コストも P板.comの”Maxonギアヘッドモータ2個分”程度から大幅低減になる。P板.comの基板は外形の仕上がりもかなり綺麗で良いと思うが、個人製作ではどうにも高すぎる。

秋月の新製品を見ていると、自分の使っているものと同じPSoCライタが新登場の模様。今まではパステルマジックさんのお世話になっていたが、秋月の取り扱い開始でデバイスも含めて随分買いやすくなった。この製品は回路図が公開されていて、使用デバイスさえ入手できれば自作も可能 (自作なら他にもこのサイトにパラレルポートで接続するライタの回路図、ソフトウェアもあり) であるし、 ライタと無償の統合開発環境さえあればアセンブラでの開発はすぐに始められる。他のマイコンより機能が多い割にはツールの手助けもあってアセンブラ開発も容易だと思うが、自分はパステルさんからCコンパイラのライセンスも買っている。Cソースとアセンブラの対応も確認できるため、Cベースでも無駄を抑えた開発はしやすいと思う。

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2006/08/25

いよいよ明日。

明日は横須賀大会の試走日。最後の準備日の今日は仕事で出張、暑くて疲れてしまったがもう一頑張り。車庫入れロボットは性能はともかく、今日これから壊さなければ会場のコースを走行することはできそうだ。過去の失敗を繰り返さないよう、今日の試走は元々遅いスピードを更に絞って行うことにする。

既にライントレースと車庫入れ走行の制御プログラムは完成し、EEPROM保存の制御パラメータを弄っている段階。車庫入れ部で向きを変えスタート地点に戻ってくるという動作も出来て繰り返し走行の安定性も増してきたため、大会で恒例の意地悪コース対策として、カーブ直後の分岐線、分岐線から停止線までの距離が長いパターン/短いパターン・・・と問題が出そうな組合せを試してみている。最短60センチという分岐線から停止線までの距離は、当初のイメージよりかなり短い感じ。この区間が長い&スロー走行ではタイムロスは大、しかし停止線後のコースが10センチしかない場合を考えると、今のロボットではスロー走行が妥当な線か。

大会前日、宿泊込みの参加ということで、荷造りも今日の作業項目の一つ。ロボットが壊れても自宅には帰れないので交換しそうなパーツは一通り詰め込むつもり。当初使う予定だった面実装(SOP)のFETなども持っていくので、会場でSOPが燃えた方は一声ください。プレゼントします。

横須賀大会へ参加される皆さん、お互い頑張りましょう!

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2006/08/23

横須賀大会迫る。

横須賀大会の試走日が明々後日に迫っている。ここにきてようやく車庫入れロボットが完走できる状態になった、と書きたいところだが、連休が終わり確保できる作業時間が減っている中で未だ半田ごてを手にしているような状況にある。今日は会社も定時日、完走に向けたソフトウェア作成の追い込み日という位置づけだが、作成が終わらずに金曜あたりに調整だ、準備だ、と追い込まれてパニックになっているかもしれない。

月曜以降で弄ったハードウェアは5V電源部分。今回のロボットは赤色の高輝度LEDでコースを明るく照らすようになっていたりして5V電源の消費電力が増えているが、これまで使ってきたレギュレータでは出力電流不足の兆候があり、更にバッテリ8本化で発熱も多くなって放熱も怪しくなっていた。完走狙いなのにレギュレータ故障でリタイヤでは悲しいので、レギュレータを手持ちであった LT1084-5 に交換し、放熱板もまともなものを取り付けようということで半田ごてを握っていた。しかし焦りなのか取り付ける固体タンタルコンデンサの耐圧値チェック忘れ(表記はあるのに)というポカミスをしてしまい・・・バッテリ接続と同時にタンタルコンが爆発。破片が飛び散り、メガネをしていなければ危ないところだった。

最後に今月のトラ技ネタ。Interface誌と共同でロボットアーム付き自走ロボットを作るプロジェクトが立ち上がっていたが、アームのモータ駆動回路関連の記事をJMCRでも有名なテクノチップスの竹村さんが執筆されたようだ。自分のマイコンカーロボットは最初のMCX03からシリアル通信やEEPROM関連処理など色々と実装しているが、H8を触るのが初めてだっただけに竹村さんがサイトに置かれているマイコンカーのソースコードは大いに参考になった。一般参加の身としてはとてもありがたいこと、自分も内容の濃いドキュメントをサイトに置けるようになりたいものだ。

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2006/08/20

試練は続く。

とうとう横須賀大会が今週末まで迫ってきた。自分の車庫入れロボットも準備万端、と言いたいところだが、現実は不具合が続出し、課題が幾つも残っている。

先日からの大きなハード変更点はバッテリの本数。今回のロボットは重量が重くモータ数も多いため、昇圧電源の出力電流が大きくなり、バッテリ消費電流も大きくなっている。昇圧の電圧は15Vだが、これを維持するためのバッテリ電圧/バッテリ消費電流の供給がバッテリ6本の場合では厳しい状況で、バッテリ容量の半分も消費しないうちに昇圧出力が落ちていた。半分消費するまでの時間もかなり短く、大会で2回走ることも不可能と思われたため、バッテリを8本に増やして走行可能な時間を稼ぐことにした。
しかしバッテリが8本になり更に重くなったことで、昇圧のメリットはほぼ無くなった気がする。電源以外が同じなら、昇圧が無い方が良さそうな感じ。回路を作り直す時間は無いが、走行モータの昇圧電源使用をやめることも検討したい。

今日は車庫入れ走行を煮詰めようと思っていたが、早々にタイヤ脱輪→タイヤ空転→FET発煙の不具合が発生した。PWMのデューティを100パーセントにしてはいけない駆動回路に対し、ソフトのミスで100パーセント近いPWM出力を出してしまったことが原因。回路の修理に多くの時間を使ってしまった。全体の走行も安定しておらず、まだまだ再現性が足りない。既に競争は目標ではなく、完走だけが目標。遅くても安心して見ていられるような形に持っていきたい。

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2006/08/16

車庫入れロボットの試走。

060816_06gr_s01 060816_06gr_s02 盆休みも残り5日を切っている。全開作業は休み後半からとなったが、残りの休みで少なくとも完走は果たせるレベルには持っていきたい。

前回ブログを書いた時点では残り要素はソフトがメインという認識だったが、かなり違っていたらしい。
まずは車体構成、以前の構成では擬似アッカーマンリンクのリンクアーム部分が坂道車検に対応できない位置に付いていることが自宅での擬似車検で判明した。腹は擦らないが、タイヤ周辺の車検対応計算の前提に間違いがあったようだ。この車検(&坂道)が実際あるのか否かが分からず、公式サイトの問い合わせフォームでも確認を入れてみた(返答はまだ)が、こういうことは悪い方向で考えておいた方が間違いが無いということで、車体構成の変更を行い、坂道車検を通るようにしておいた。前後のタイヤ径を変えバッテリーの高さは変えない方向にしてみたが、タイヤは HugeWheel2 よりも若干大きい直径になってしまった。こうなるとネーミングを HugeWheel3 にしておいた方が良かったかもしれない。

次はセンサ、車名入りの真っ赤な基板の裏に載っているセンサICが 2回も壊れた。1回目はゲート駆動電流の大きいPSoCの出力をセンサICの入力端子に直結していたため、最大絶対定格の入力電流オーバーで壊れたらしい・・・単純な設計ミス。2回目は静電気破壊だろうか。センサの入っていた袋に貼ってある大きな警告文は本当らしく、かなり壊れやすいようだ。今後大会までに壊れないように注意して扱いたいが、会場で壊れたらもう直せないと思う。
060816_fragile 他にも細かいトラブルが連続してなかなか狙いのソフト作りに集中できなかったが、ほとんどのトラブルは原因がある故の物、今の段階でちゃんと潰しこめたことは良かったのかもしれない。

ソフト開発はセンサ基板に載っているPSoCに入れるソフトから始めた。当初考えていた方法はうまくいかないことが判明したが、代案はより良い結果をもたらした。現在のソフトでは、約0.5msの周期で 400DPI精度の白線(灰色含む)中央位置、または停止線/右分岐線/左分岐線の検出をH8に通知できる。センサ基板と白線のズレ量を測定できる点ではSSMアナログセンサと同じだが、 ズレ量が距離値で把握できる点、左右方向/上下方向の検出範囲(許容ズレ量)が広い点が異なる。
とりあえずは"ディジタルSSMセンサ"という感じでアナログSSMセンサと同じような制御を行っているが、検出範囲がかなり広いことをうまく使えば、ライン中央では無い位置にセンサを維持する制御も可能なはず、これができれば舵角の設定自由度も増えると思う。

大会に向けた課題はまだ沢山あるが、今回挑んだ新しい要素を確実にモノにできるよう、毎日コツコツ頑張っていきたい。

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2006/08/07

DON'T WALK.

ブログ更新が不定期でも、横須賀大会に向けての作業はこつこつ、その日まで歩かずに疾走する。明後日からは盆休みの 12連休、全てを使えることは無いが、この期間が最後の正念場、何としても完成させる意気込みで挑む。

最終版のセンサ基板を残し、アルミ車体ロボットの完成の目処は立った。今後、開発の主軸はソフトウェアに移る。残された時間は少ないが、これまで作ったソフトウェア部品を使うことで基本的な部分の心配は無く、今回の競技・ハードウェアに合わせた状態遷移、制御アルゴリズムの検討・実装・パラメータ調整が今の課題。島津さんのようにEEPROMを使ったデータ取りも活用して、確実に作業を進めたい。

昔から見ているためになるサイト、ソフトウェアエンジニアのためのホームページの中に、「設計」できないエンジニアというドキュメントがある。確かにWindowsアプリは組めても状態遷移が書けない人はいるし、自分も子供時代の教育として体系だった「設計」について学んだことはなく、記述内にある”フラグの集団”的なプログラムを書いてしまったこともある。マイコンカーなどロボット開発の魅力は、より良い状態の定義、シンプルかつ確実な設計を行う練習が動くモノを通してできることにもあると思う。座学で聞いたり本を読むだけではなく、実際に自分で手を動かして学んだことは簡単には忘れない。

最後に、バトン&ホンダ、第三期F1初優勝おめでとう!今日が祝勝会らしい。

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2006/08/02

依頼の品を受け取り。

製作をお願いしていたアルミの機構部品、主だったものを今日受け取ったので、早速ギアの付く部分から仮組みを行った。加工精度は心配していないが、設計図面そのものが間違っていればギアの噛み合わせもおかしくなる。060802_parts_all組んでいくとベアリングもギアモータもピタッとはまり、ギアの勘合具合も狙い通り。

続いて自分としては初の試みとなるリンク式の擬似アッカーマンリンク部分の仮組み。機械素人の設計らしく組み立てにくい箇所が出来ていたが、組み立てられなかったり予想外の可動範囲制限があったりすることは無く、設計どおり若干トーインの形に組み上がった。オールアルミではアームがしなることもないが、少しだけ車軸部分が上下するようになっている。動く範囲はストッパー2つで制限しているが、一部の市販ラジコンカーのように固めのスプリングを仕込めるようにしても面白いかもしれない。下の設計モデルと不整合になっているのは中央の角パイプ左右の切り込み形状、前輪も駆動する構成にした際、小さいトレッドでもモータが干渉しないようにしてみたもの。

060802_assy_front

このまま組立作業を進めて早くクルマの形を作りたいが、先日作った昇圧電源回路に色々と変更/改善したい箇所が出てきたため、先にそちらの作業を進めることにする。昇圧電源を含めて回路が完成したら機構の組み上げ、ソフトの作成と進めていき、ある程度走れるようになったら材料の置換や軽量化を考えてみたい。

公式サイトによると車庫入れ競技のエントリー者は7名らしい。自分とTsubameさんと田・・・誰だろう。7名でも予想外の少なさだが、実際に走行する人数は昨年のドラッグカー競技を考えると更に減ると思う。とりあえず自分が参加できなくなることは回避したい・・・間に合わせたい。

060802_assy_front_design_1

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2006/07/30

電源・モータドライブ回路の作成。

横須賀大会に向け毎日こつこつ。昨日考えていたメイン基板のP板.comへの外注だが、今回は見送って別の回路を自分でユニバーサル基盤に実装することにした。060730_mcx06gr_mdrv 今日の作業で基板の外形加工、回路の決定、部品レイアウトの決定、電源回路の実装、マイコンボード(新品)のコネクタ付け替えまで終わった。今後は電源回路の動作確認をしたあと、モータドライブ回路その他の実装に移る予定。

電源回路は本来プリント基板で作ろうとしていた新回路を先送りし、とりあえず昨年のドラッグカーに載せた昇圧電源を部品違いで2つ載せてみた。新回路とは回路規模は似ているが、動作は全然違う形に。バッテリーには優しくないし、バッテリーがすぐに音を上げてしまうかもしれない。

マイコンボード上に一つ残したコネクタはずっと使っているEEPROM&スイッチ基板 (これも後でプリント基板化したい)用で、隣の20ピンコネクタには上にコネクタを付け、前後のセンサハーネスを接続する予定。最終的に何本使うかは分からないが、最大で20本の信号線を前後のセンサ基板にバス接続する形になる。センサ基板には面実装のPSoCマイコンが載っており、H8から動作指示の出ているセンサ基板がPSoCの信号処理結果をH8に転送するという構成。できればPSoC側で "検出状態 (トレース中/右分岐/左分岐/停止線)" と "ライン位置(トレース中のみ)" のレベルまで信号処理し H8からはインテリジェントセンサとして見えるようにしたい。

PSoCマイコンは当初の試作では親基板に置いていたが、PSoCの処理するMHz帯のセンサ出力信号(アナログ量)が長いセンサケーブルを通すことで劣化していたので、センサ基板上で処理してディジタル信号として親基板に送る構成に変更した。これと同じようなことはSSM用センサにおけるクランク用センサにも当てはまりそう。オープンコレクタなフォトトランジスタの出力をそのままケーブルに出すよりも、センサ基板上でバッファなりを通した方が良い気がする。アナログセンサ側は仕方ないにせよ、基本的にそのまま送ると外部ノイズの影響を受けやすい回路だと思う。junさんのマイコンカーのセンサにはフラットICが載っていた気がするが、この辺の対策用なのだろうか。

今週はメカ部品の組み立て、OLIMEXから届くセンサ基板の確認、メイン基板の仕上げなどやるべきことが沢山ある。平日は時間を取るのも難しいが、毎日こつこつの精神で推し進めたい。

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2006/07/29

既にバケーション。

ブログの更新は止まっていたが、製作作業は毎日こつこつ継続中。仕事は昨日から三連休(全社員)だが、横須賀大会への参加を考えるとこの休みは重要、いつもより時間を割いて頑張っている。部品加工をお願いしている方にも連絡を取り、進捗に問題が無いことを確認。機構部分の完成日は近い。

OLIMEXに発注していたセンサ基板は、昨日ようやく"boards shipped"のメールが来た。予想よりも時間がかかった感じ。次はモータドライブ基板というところに達したが、OLIMEXからの連絡は‥

> Hi,
> 24/07 was the last day we accept orders before our vacation
> please send this request in September
> Olimex

・・がっくり、というよりも製作計画上の大きなミスだろう。機構設計よりも先に基板設計をすべきだった。今後の選択肢は

・別の業者にプリント基板発注
・ユニバーサル基板で作成

の2つ。今回考えていた回路はプリント基板が無いと厳しいのでとりあえず前者の線で探ってみるが、費用的には安くないだろう。後者にして回路を自作用に変更するにしても、早く進めなければ横須賀大会に間に合わなくなってしまう。

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2006/07/23

昇圧回路のアートワーク完了。

毎日こつこつ。今日はまとまった作業時間が取れなかったが、昇圧回路のアートワークまでは作成できた。モータドライブその他の部分はこれから作業する。

車体設計の都合で凹字になってしまった基板の右半分に昇圧回路のパターンを作り始めたが、昨日の時点では基板の右半分が埋まっていた。それでは困るので、部品面だけでなくハンダ面にも部品を載せる形にレイアウトを変更し、昇圧電源の基板占有率を1/3まで下げた。MCX06GR_2これでも小さくは無いが、今回の回路ではこれ以上は無理。また両面実装により配線長を詰めることができた反面、面実装のインダクタをハンダ面に回した影響で基板の取り付け高さが8ミリ上がってしまい、この画像のようになってしまう見込み。修正の可否判断は残回路のアートワークが終わった時点で。

その他の進捗。横須賀大会へのエントリーは今日行った。所属欄にはいつも「個人参加」と書いていたが、今回は"Project MCX"と書いている。OLIMEXからのセンサ基板発送完了の連絡はまだ無いが、今週中にはモノが届くはず。

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2006/07/21

電源回路のアートワーク中。

横須賀大会に向けて毎日こつこつ。昨日からの作業は、EAGLEのライブラリ化した部品を使った回路図の作成とアートワーク。昇圧電源もモータドライバも回路図作成は特に問題なく進み、アートワークの段階に移行している。最初はアートワークも一気に進めようと考えていたが、先日のセンサ基板と違って部品も多く難しそう&最終サイズ不明という感じだったので、昇圧電源の部分だけを試しに作ってみることにした。

この週末でアートワークを終えたいと考えているが、現時点ではまだ完成の目処は立っていない。結線だけであれば出来ているが、シンプルかつ正常動作する(壊れない)基板にはなっていない。過去の経験で対処できずパズルゲームのように最善策を探っていくしかないため、予想より時間がかかりそうな感じ。昨年のドラッグカーの昇圧回路ならすぐに作れそうだけど‥

先日のOLIMEX発注の方は、昨日の夕方に"fax received"というシンプルなメールが届き、あとは発送を待つだけの状態になった。先にユニバーサル基板でセンサ評価ボードを作っているので、届いたら部品の実装と動作確認くらいはしておきたい。

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2006/07/20

EAGLE部品ライブラリ作成中。

横須賀大会に向けて毎日こつこつ。今はまず電源&モータドライブ基板に必要な部品の一覧表を作成し、次に個々の部品について EAGLEの部品ライブラリ作成を推進している。操作にも慣れてきて作成作業も早くなってはいるが単純作業の連続、しかし最初にライブラリをしっかり作っておけば、あとは正しい回路図を描くだけでアートワーク設計での "結線の間違い" と "穴位置/フットパターンの間違い" は無くなる。課題は大電流に対応するためのアートワーク設計、パターンだけで持たないところはジャンパ線を飛ばすしかないが、これは可能な限り少なくしたい。

昨日のOLIMEXへのセンサ基板発注、問題は無かったらしく注文書が届いたので、今日国際FAXを送ることに。$42は安いが、取れる基板は4枚、凸型の大きい基板なので仕方なし。SSM用センサならもっと数が取れるはずなので、横須賀大会後あたりに発注しておきたい。

横須賀大会への申し込みも今週末に行う予定。泊まるところはあるのに大会エントリー忘れ、では悲しすぎる。宿はとにかく会場に近いところという基準で"ホテル横須賀"を選択していたが、TMCCの会長氏によるともう空きがほとんど無いらしい‥先行予約しておいて良かったかも。

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2006/07/19

センサ基板の発注。

横須賀大会に向けて毎日こつこつ。今日は車庫入れ競技用ラインセンサの基板をEAGLEで設計し、OLIMEXに発注してみた。この基板CADを使うのもこの会社に発注するのも初めてだが、どうだろうか‥とりあえず EAGLE for OLIMEX などの解説サイトで挙がっている注意事項は押さえているのでモノは出来るはず。うまく出来たら今度はモータドライブ基板をと考えているが、OLIMEXは8月にバカンスに入って仕事を受けないという話も見かけたので、今月中に発注できるように急ピッチで設計を進めたい。

機構部品の方は部材の確保も終わり、2週間ほどで組み立てができる見通し。試走の時間がなるべく多く取れるように計画的に進めていく。

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2006/07/16

車庫入れ競技ロボットの設計。

前回の更新から20日ほど経ってしまったが、車庫入れ競技への参加に向けた活動は継続中。まだ大会申し込みはしていないが、横須賀のホテルは予約してしまった。「タイムリミットの無い頑張りは続かない」とはどこかできいた気がするが、約一ヵ月後の大会に向けて、今後も可能な限り頑張ってみることにする。

ロボットのコードネームは"MCX06GR"、今回は後輪駆動とする方向で固めたが、機構の設計は前輪駆動版/四輪駆動版も行っており、パーツ交換で駆動方式を変えられるようにしてみた。

MCX06GR今回の設計では、他で使用しておらず余っている 19:1のギアヘッドモータを使用することを要件としたが、結果としてリンク式操舵の採用と相まってモータの取り付け位置は高くなり、センサアーム取り付け基部の位置は低くなった。理想としてはギアヘッドを無くしてモータの向きを変え、センサ取り付け基部を上に持って行きたいが、これは別の機会に。

走行モータは先日の考えを受けて指定モータを2個使う構成とした。大きなギア比&昇圧回路の採用で加減速を良くしつつ最高速も維持しようという考えはドラッグカーと同じだが、昇圧回路はドラッグカーよりも電流(トルク)重視の構成とする。

上の画像にセンサが一切入っていないが、車体の前後に新型のラインセンサ、車体後部にロータリエンコーダを装着する計画。新型ラインセンサは開発の障壁になる可能性があり、高速化を損なう要素にもなり得るが、独自性を高める要素として大会まで残しておけるようにしたい。

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2006/04/12

製作停滞中。

水曜日。ここ最近、ロボット製作が思うように進められていないし、買った本すら全部読めていない状態だ。今日はトラ技を読んでおこうとパラパラ捲っていると、広告ページに妙なロボットを発見。企業名を見ると、マイコンカーの指定マイコンボードを作っている北斗電子で、ロボットはPUPPYというらしい。昨年から売っていたようだが、1年ほど前にCPUボードを買って以来サイトを見ておらず、存在すら知らなかった。

セグウェイのように2輪で立ったまま走るロボットで、ジャイロとロータリーエンコーダを使っている。セグウェイはサンプル購入だと 1個5万円もするこの会社のジャイロセンサを使っているが、このロボットはムラタのENC-03J、SEVENで使っているものと同じセンサを使っていた。(自分は共立エレショップで買ったが、予想よりは使いやすいセンサだった) これにシンプルなニ相式エンコーダを組み合わせているだけだが、動画を見る限りそこそこ安定して動くようだ。今後の予定に"トルク制御"が挙がっているし、教材としては面白い。機構的には簡単だし、買わずとも真似たロボットを作ってジャイロの利用法やトルク制御を学び、そこからマイコンカーなどに応用するというアプローチも可能だと思う。

先日注文したUS232-Lも今日届いたので早速 LapTimerとの接続性を評価したが、結果として再び通信ソフト LTXの修正が必要になった。今回も USB-シリアル変換ハードウェアが1バイトずつコマンドを送信する時間間隔が、通信ソフト側の間隔よりも詰まって LapTimerがリセットしてしまう問題を出していたので、ソフト側の間隔を増して対応した。設定コマンドなので、多少更新が遅くても問題はない。これまで使っていたアイオー製のUSB-RSAQ2の方は XP用のデバイスドライバに受信関連のバグがあるらしく、たまに受信イベントが全く取れない状態に陥ることがある (Portmonでもイベント未検出) が、こうなるともうお手上げだ。US232の方はこの事象は無いし、送信/受信のLEDが付いているので視覚的にも動作状態が分かりやすいし、LTXも問題なく使えている。しかし LTXを使う上での結論としては、「可能ならば、USB経由ではない通信ポートを使うことを推奨します」としておきたい。

最後に、本題の製作停滞に対する策‥やはり”毎日こつこつ”しかないだろう。今週末までに機構設計に一区切り付けること、来月末までにハードウェアを完成させることを短期目標としたい。これも優先度の問題でズルズルと遅れるようならば、今年の大会参加計画も考え直す必要がある。モチベーションの維持のためにも大会参加というイベントは欠かせないが、これまでのような”急造対応”では参加する意味、参加して得られることも薄くなる。”毎日こつこつ”で勉強と共にモノを作り、モノが完成したら大会へ参加、これしかない。ただこの結果として”熟成度”が低くても、大会には出たい。この面で完全性を求めると参加することすら不可能になるし、どんな参加者でも本質的に「完璧」「課題が無い」ということは無いと思う‥自ら線を引かない限り。

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2006/03/22

センサアーム駆動の検討。

水曜日。前回のブログ更新から1週間経ったが、「一気にロボットが組みあがった」ということもなく、地味な進展に留まっている。”ROBO-ONE界の父”様が驚異的な短期開発で一気にロボットを作っている様子を見て、これは絶対に真似できないな、と驚いていたが、結果としては「日々の積み重ねが大切」「継続は力なり」というところに行き着いたそうだ。昨年までの自分も”短期決戦”で大会に臨んでいたが、今年からは少しずつしか進められなくても連続して止まることがないようにしているので、今後もこの姿勢を継続できるようにしたい。これまでのセンサ特性の検討についても一定の成果が得られたので、参加者レポートのネタ候補として内容を整理しておきたい。

本題だが、現時点ではセンサアームを駆動するための構成要素の検討がメインになっていて、

(1) アームの回転角をどのように取得するか
(2) 駆動モータとして何を使うか、減速比を幾つにするか

の2項目を平行して検討している。
(現時点で、舵角とは別にセンサアームを"独立駆動"する案が再浮上してメイン案になっている)

(1)については、これまではずっとポテンショメータを使用して角度を取得してきた。ポテンショメータを使う場合は"回転軸とどのように結合するか(直結orギア結合)"、"電気有効角は幾つか"、"A/D変換のビット数は幾つか"の3点が検討項目になる。例えば「回転軸と直結」「電気有効角330度」「10bit A/D」と決めると、回転軸を±45度動かせば、A/D値は約±140だけ動く。ディジタルセンサのロボットであれば、この例の構成でも充分だと思うが、アナログセンサの場合はどうだろうか。

仮に回転軸からセンサまで 220ミリとしてセンサの水平位置が何ミリ動くとA/D値が1つ動くか、と考えると 1.237ミリ が答えになる。「この値未満の位置変化がポテンショだけでは掴めない」ということにつながるし、精度よく角度を得るためには、ソフトウェアとしてもポテンショのA/D値だけで角度を求めるのではなく、赤外センサのA/D値も計算に含めて角度を出すことが必要だと考えている。

ポテンショだけで得られる精度を上げるには、"ギアを介してポテンショ回転角を拡大"、"電気有効角の小さい製品を使用"、"A/Dビット数を拡大"という方法が考えられる。回転角の拡大は MCX-04とSEVEN、A/Dビット数の拡大(12bit)はSEVENで採用したが、電気有効角の方は試したことがないが、120度の製品があるようだし、これが一番お手軽な方法なのかもしれない。ギアを介する方法だとバックラッシの影響を少なくする必要があるし、A/Dビット数拡大も H8単独ではどうにもならないからだ。

"これまでの説明"が長くなったが、今回は防衛大さんのロボットのようにモータに光学エンコーダを取り付ける方向で検討を進めている。角度の初期設定においてのみ、ポテンショその他を使う方法だ。MaxonモータにMaxonエンコーダ、と考えると、候補になるモータには 1相の回転カウントが 32 か 128 のエンコーダを付けることになる(これ以上は要らない)。減速比にもよるが、32カウントのものでも減速部のバックラッシを除いた角度精度では "回転軸に直結した電気有効角330度のポテンショメータ" に対して数倍(3~8か)の精度が得られる。128カウントなら精度は更に4倍になる。

では128カウントで確定か、というと一概にはそうならない。エンコーダの出力はH8の位相計数機能で受けるため、ソフトウェア上はカウント数の4倍の精度が得られるが、入力の最小パルス幅はデータシート上で明確に時間制約が示されている。128カウントのエンコーダを使うと、モータの製品と使用形態の選択によっては、モータ回転数が上がりすぎて最小パルス幅を下回ってしまう。64カウントが欲しいところだが、その場合はスマートな専用エンコーダ以外の選択肢しかなくなる。この辺が悩む要素の1つだ。

(2)の駆動モータの選択や減速比の選択については、まず具体的なコース要素において理想的なセンサの動きを見出し、次にその動きを実現できるモータや減速比がどのような構成か見出す、というアプローチで決定しようとしている。

Cource_060322 例えば左のようなシケイン状のコースで、左から右への走行、センサアーム角度の右を+であると考える。"走行距離"を横軸、"センサアーム角度"を縦軸にとってグラフにすると SINカーブのような波形になる(ホイールベースやセンサアームの長さで形状が変化する)。この波形はセンサアームが長いと振幅が大きくなり、走行速度が速いと周期が短くなる。ここに"センサの正確な追従"という要件を与えると、駆動モータの選択肢と減速比によって"走行速度の上限"がかなり変わる。このコース要素は長い直線の後にあることも多い気がするし、仮に先読みセンサを使用するとしても、ロボットにはより速く通過できるだけの余裕を持たせたいところである。

この検討にあたり、先ずセンサ、センサアーム、減速機構、モータの慣性モーメントを定義し、その慣性モーメントを持つ系を任意のモータ/ギア比と電源で回す状況を計算するための道具を Excel上に構築した。モータ製品と使用個数、ギア比/ギア効率、電源条件、センサ/センサアームの寸法と重量を入力として与えると、複数のシチュエーションにおけるモータの回転数変化とアームの回転角速度、累積回転角がグラフ表示される。さらに計算結果と上のシケイン路などの走行条件をつき合わせて、「このモータ等の条件では理屈上の最高速度は ○m/s」のような結果も出るようにした。

今まではここまで細かく計算したことが無かったが、改めて数値で突きつけられていることが「センサはとにかく軽く」という事実だ。数グラムの差で、追従性能が大きく変わり、使えるモータの選択肢も変わってしまう。センサ基板とアームを軽くするためのアイデアも充分練る必要があると痛感した。
この点ではまず、RE-max17、RE16クラスの小さいモータを使う場合は、かなりセンサ/センサアームが軽くないとギア比をあまり下げられないということが良く見えた。防衛大さんやjunさんのロボットに付いている"いかにも軽そうなセンサ/センサアーム"が一つの目標、ベンチマークになると思う。ギア比を下げると定常的な回転速度は上がるが、慣性が大きい系の駆動では動きの立上りが遅くなり、充分な追従性能が得られない。センサを小さく動かすために必要な時間と、センサを大きく動かすために必要な時間、双方が実際のコース要素においてバランスが取れているモータとギア比を決める必要がある。ギア比を上げると過渡的な角速度変化の性能は上げやすいが、その結果モータの回転慣性がセンサの制動・停止に影響する (ギア比の2乗に比例)、大きく動かす時間が遅くなる。減速段が増えてバックラッシが大きくなる、というような問題が出るので、モータの出力トルク向上で対応した方が良いだろう。実際に"複数モータ"や"大トルクなモータ"をロボットに適用している人の割合も増えている気がする。

今回の検討で「良いかも」となったモータは、しまさんがデモカーに載せている大きなモータだった。今回の検討には重量や重心高の影響が含まれていないこともあるが、比較的小さな減速比(30前後)でも、複数のシチュエーションでかなり速く走り抜けられることを示すデータが得られた。回転速度も比較的低く、128カウントのエンコーダが充分使える領域に入っている。回転速度の面では、小さなモータはどれも「32カウントを使え」とデータを通して主張していた。本当にそうなってしまうのだろうか‥実機による検証も考えなくてはならない。

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2006/03/10

ラインセンサの設計方針。

3月に入ってから、ロボット製作活動の進捗が思わしくない。自分はプライベートのロボット製作を本業絡みの勉強と結び付けたいと考えているが、本業のために今必要な勉強と、ロボットの製作があまり重なっていないという現実がある。学生がマイコンカーを製作することなどは”勉強を自ら主体的にに行う習慣”を身に付けるためのとても良い方法であると思っているが、その製作自体が技術者人生の主目標となることは無く、就業すれば知的労働者としての役責を果たすことが優先になる。ロボット製作に時間を多く注ぎ込みたいという誘惑の思いもあるが、まだ本業に向けて学ぶべきことの多い今の自分は、その誘惑を断ち切らなければならない。この段階を乗り越え、社会的な役責を果たしつつ素晴らしいロボットを製作している方々は、大変な努力家であり、意志の強い人であると思う。

本題だが、以前作ったセンサ特性の自動測定ツールを活用して少しずつセンサ単体の特性データを集め、ようやく複数センサを組み合わせたラインセンサの設計検討ができる段階になった。赤外LEDとフォトトランジスタが一体になったセンサを用いたラインセンサを製作する上で自分で任意に決められる要素としては

(1) 使用数、相互の距離、取り付け高さ、取り付け角度、取り付け向き、発光強度、
  発光パターン

などが挙げられる。一方で設計段階で一意に定義できない要素としては

(2) ラインセンサとラインの相対角、反射率変化(定常的に小変化、瞬間的に大変化)、
  外乱光(自然/赤外)

などが挙げられる。
ロバスト性のあるラインセンサを作りたいと考えることは、(2)による悪影響が少なく、かつ制御性がより良い(1)の設計を探す行動につながるが、これを総当り的に行うことは無駄が多いし、「大体この程度かな」と1つ作ってから1要素ずつ弄ってみるということも、「弄って良くなった」と思ったことが局所最適でしかなく、別の全体最適になるパターンを見落とすことになると思う。今までの自分も、この"局所最適"に走っていた。

ロバスト性のある設計につながり、"局所最適"にも陥らない「品質工学」「タグチメソッド」と呼ばれている手法があることを知ったのは、つい最近のことだ。歴史もあるし、ものづくりに密接に関わる人、工業高校生なども普通に学校で習得していることなのかもしれないが、自分は何も知らなかった。事例集などを読み、特定の分野に限って役に立つというものではないと分かると、知っておいて損は無いとばかりに勉強をした。この手法に従えば、

1.外乱に対するロバスト性の高い設計パターンを見出す
2.目標とする特性に近づけるために、どのパラメータをどう動かせば良いかを知る

という2段階で理想の設計値を見出し、実際にモノを作って数値で妥当性を検証することが出来る。1の作業は”直交表”を使い、少ない回数で幅広いパターンを偏りなくテストすることになる。これは単独で”実験計画法”の要素でもあるようだが、こちらも今まで知らなかった考え方だ。

品質工学の考え方を今回のラインセンサの事例に適用すると、(1)の要素を制御因子として内側直交表、(2)の要素を誤差因子として外側直交表に割り当て、それぞれの因子に水準値を割り当てるところからスタートすることになる。因子として取り上げる要素はもう少し詰める必要があるが、水準値の割り当てについてはこれまで集めたデータをベースに設定できそうだ。個々の測定で何を評価値として得て比較するのかが、成功のカギを握っているはず。この週末で一気に設計が進むことはないだろうが、少しずつでも進めてやり遂げたい。自分でも成功事例を得られると、必ず「他でも使ってみよう」という気になると思う。

センサに関して、この1週間で他に 2つほどネタがある。
1つ目は先日買った高い買い物、オシロスコープの話。これまでのロボット製作でも、電源回路を作ったあとに出力のノイズレベルや発振有無を"業務外時間"で少しだけ借りて確認するということはしていたが、最近になって各種センサの出力特性などをちゃんと評価したいと思う機会が増えたことに加え、個人では充分な性能が個人で買える値段で手に入るようになったこともあり、先日ついに個人で所有する決断を下した。そして今、「早速、大活躍」と言いたいところだが、初使用でいきなり初期不良が発生し、返送&新品交換待ちの憂き目に‥偶然の故障であることを祈りたい。

2つ目は先日感じた疑問、「実際のクルマではなぜヨーレイトセンサが幅方向の中央に付いてているか?」という点について、詳しい人に話を聞けたことだ。詳細は割愛するが、要約すれば

「ヨーレイトセンサ単体は特にどこに載せても良い(4つのタイヤの内側なら)」
「今のクルマのヨーレイトセンサの多くは、補正用の加速度センサと一体になっている」
「加速度センサを用いた傾き/横Gの正確な測定のために、センサを中央に置く必要がある」

ということで、付属する加速度センサの都合で中央にあるということが分かった。この2つのセンサを併用する際には設計要件として考慮したい。

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2006/02/28

部品の棚卸しと買出し。

毎月の恒例となっている連続出張が月曜で終わった。少々花粉をもらい過ぎたようで、鼻に違和感を感じる。昨年も花粉症の影響が鼻に出てきて、マスクなどの静的な対策をしても辛いときには市販の飲み薬を使っていたが、副作用で喉がカラカラになったり体がだるくなったり眠くなったりで困っていた。会社で聞いた話ではクラリティンという製品が副作用が少なく良いらしいので、今年はそれを試してみようと思う。

本題だが、週末は自分が持っている電子部品や機械部品などを全てかき集めて、分類、整理、在庫数把握を行うための棚卸しを行った。今までも全ての部品がゴチャゴチャに混ざっていたということは無いが、同種の部品が複数に分かれていたり、どの定数の部品、サイズの部品がそれぞれ幾つあるのか分からなくなってしまったりで、買出しで更にムダな在庫が増えたり必要なものに予備が無いということになりそうだったので、先ず棚卸しから実施することにした。本当は在庫をあまり持たずに必要なものだけを店頭で随時買ってくる形が良いのだが、以前の都内在住時ならともかく、今の環境ではそう何度も買出しには行けない。このことで通販の利用も増えているが、「送料もあるし、ここは少し余分に‥」と買ってみるも具合が今一つ、ということで在庫が増えたりもしている。

棚卸しの結果として、予想はしていたことだが、部品の種類によってかなり在庫数にムラがあることが把握できた。電子部品では赤外LED/センサ、FET、各種ダイオード、各種抵抗は何台もマイコンカーを作れそうなほど沢山あるが、コネクタ類や電解コンデンサの在庫がほとんど無い。機構部品ではスパーギア、ベアリング、ホイールの種類や在庫数が異様なほどあり、ネジやスペーサ類もかなり数がある。全体的に在庫過剰で、足りないのはピニオンギアくらいだろうか。CFRPのパーツは板はほとんど使い切っているが、シャフトは5ミリと6ミリのものがかなり残っている。以前 BIGWAVEさんに「CFRPの丸棒やパイプは無いですか?」と聞いたとき、送料だけで1メートルもあるCFRPの丸棒を送ってくれたのだ。何ともありがたいことだが、ご好意の理由は後になって気付かされることになった。これからは何処で買おう‥製品は各所にあれど、質が見た目ではすぐ分からない。

棚卸しの結果を受け、足りていない部品を主体に買出しを行ってきたが、秋月電子でとうとう安くはないモノを買ってしまった。以前から個人でも欲しいと思っていたが、仕様などでもう一歩踏ん切りがつかないところがあって見送ってきたモノだった。今回出会った"新製品"は許容可能なレベルに達しており、モデラなど他の購入候補よりも早く買うことになった。ブログに残す情報の幅も広がりそうだ。

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2006/02/23

PSD測距センサーについて。

今日はいきなり写真を。
Psd_open これはシャープ製のPSDを用いた測距センサーモジュール GP2D12 の中の写真で、最初のドラッグカー HugeWheelを作っていた際に単純ミスで壊してしまったとき「捨てるだけでは勿体無い」ということで撮影したものだ。単にバラしただけではなく、中核部品であるセンサICの樹脂モールドを開けてしまっている。ここまで見たことがある人は少ないかもしれない。

左は表面。黒いモールドを外すと、中に透明モールドが2つある構造が見えた。1つには浜松ホトニクス製のPSD素子が入っていて、もう一つには赤外LEDが入っている。リードフレームは共通で、PSD素子、LEDにメインチップを実装後に2つの透明モールドを形成し、さらに全体に黒モールドを形成したあとに足を曲げているのだろう。光学ICならではの面白い作りだ。下のLEDから出たパルス光がレンズを通って外に放たれ、反射光が再びレンズを通ってPSD上の1点にスポット光を作る。反射物までの距離によって、写真だと上下方向にスポット光の位置が変わり、2組のアノード-カソード間の電流量の関係が変化する。この2対の電流変化のセンシング、増幅、フィルタリングが金色に見えるメインチップの役割だろうか。内部ブロック図によると、このチップには他にもレギュレータ回路、発振回路、センサ出力回路、LED駆動回路が集積されているようだ。

コネクタの端子からGNDを追うと、裏面をうねった後にIC内に入り、メインチップの下を通って取り付けネジ穴を経由してLED側にまで伸びていることが分かる。いかにもノイズ対策っぽいが、ネジ穴をつないでいる点から「恐らく‥」と樹脂ケーシングをテスターであたってみると、やはり導電性のあるプラスチックだった。ここまでしてあるということは本質的にノイズの多いICで、ロジック部やLEDのパルス点灯などによるノイズの発生に対して対策を重ねた姿が思い浮かぶ。電源ノイズは外部にも及んでいるので、下手に重要なラインセンサの電源やA/D系と結合してしまうと、余計な苦労が発生すると思う。

今年からマイコンカー競技にもスタートゲートが加わることもあって、このセンサに関心を持つ人は結構多いだろう。CAD設計図にPSDセンサモジュールを描いたり、データシートなどを見たり、テストで試したりと実際に使おうとしている人の様子も見えている。しかしこのセンサに関して一番判断を分ける要素はデータシートその他の文書化された情報ではないだろうか。"38.3±9.6 [ns]"という計測周期を見るだけで「約40ミリ秒!?PSDはダメか。」と早々に見切る人も居るかもしれないが、自分は±9.6というバラつきの方に着目していた。25パーセントもの幅、PSD素子やロジックの作りではこれほど幅が出ることはないし、これほどの幅を生む理由となる要素は限られている、そこを弄れば‥。一方でバラつきが不可避の要素であり、減らせても無くせないとも読み取った。

結果として、このセンサをそのまま使う人もそうでない人も居るだろうが、個人的には今のところスタートゲートの検出以外には遅延やバラつき要素が問題になって、適切に使うのは難しいと考えている。しかしGP2Y0A02YKのような長距離系も含めて在庫はまだあるので、何か面白い使い方ができないか試してみる価値はありそうだ。40ミリ秒をそのまま受け入れて使うにしても、走行タイムで40ミリ秒よりずっと悪化する方法を選んでしまうよりは賢明であると思うし、100分の1秒単位で速さを追求したい人、スタート以外でも使いたい人は他の製品を探す方が早いのかもしれない。自分の所にも新物として各種ロボット競技で良く使われている KU381-80が入ってきたので、これも評価していきたい。

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2006/02/22

マイペース。

水曜日。本業絡みで勉強すべきことが増えて更にマイコンカー活動が苦しくなっているが、今日は会社も定時日、操舵関連の機構検討を進めている。他の方のブログなどを見ていると設計がほぼ終わっていたり、既に試走していたりして、自分もつい「思いつくままに、早く設計して製作しよう」という衝動に駆られるが、実際にそうすると昨年までと進め方の面で何も変わらなくなる。大抵は大会の一ヶ月前くらいに「そろそろ作ろうかな」と動いていたので、設計をじっくり考える時間など全く取れなかった。今年は最初の大会参加を8月末くらいだと仮定すると、あと6ヶ月残されている。これから3~4ヶ月程度かけてロボットを製作し、残りの時間で制御の改善ができるようにしたい。

現時点までの検討で、走行モータとギア比はほぼ決定、操舵&センサアーム駆動モータとギア比も絞り込めてきた。しかし実際に製作するに当たり、どのような歯車を使ってギアボックスを組み上げるかという点が、自分にとっては難題だ。ピニオンギアにしても、南の賢者様は軸穴の開いていない長いピニオンギアを買ってきて旋盤で長さを変えたり穴を開けたり、ということをされているそうだが、同じことは今の自分にはできない。作れなければ既製品を買うことになるが、そうなると世の中にどのような既製品があるか、既製品と自分で作れるモノをどう組み合わせて必要な機能を実現するか、と考えていくことになる。

走行モータのギアボックスについては、まずギア比から歯数を仮定して軸間距離を計算し、その結果をベースにして他の部品と干渉しない&低重心になるようにモータとギアのレイアウトを決めるだけであまり考えることもないが、悩ましいのは操舵系のギアボックスだ。SEVENのときも簡単には決まらなかったが、作り方が1パターンではない上に使うギアが既製品ベースと限られるだけに、色々と考え込んでしまう。今回は SEVENのように大きくせず、できるだけ小さくシンプルに作りたい。一番シンプルな形態は MCX-04のように既製品のギアヘッドで直接転舵軸を回す方法だろうが、外部からの衝撃で出力軸に直接ラジアル方向の力がかかってしまう点が気に入らないし、自分のギアヘッドも傷むのが早かった。神様や三豊さんのように、1段減速して使う方が良いのだろう。ギアヘッドに頼らないとなると、防衛大さんやSEVENのような2段減速になる。今回のロボットはセンターピボット式で考えているので防衛大さんをマネてみるのも一手だが、同じように精度良くガタも少なく組めるのかというと怪しくなる。前に作った3Dモデルでは 1段目が 9:56、2段目が 10:72 のギア比 44.8 と仮定して寸法を入れたが、自分のロボットはこのギア比では問題が出るし、同じにはできない。迷うところだが、堅実路線ならギアヘッド+1段減速だろうか。PIDreamの中の人もこの形になったようだ。

昨年までの製作では、具体的にどう作るかのアイデア出しを店頭で行ったことも何度かある。HugeWheel2の前輪周りも、秋葉原で電子部品を買ったあとスーパーラジコンに行った際に決めてしまった要素だ。根拠が薄く危うい設計になるリスクもあるが、モノがあると具体的かつ新しいアイデアを描きやすかったりもする。既に幾つか買いたい部品もあるためこの土日で買出しかなと考えているが、今回も店内でアッカーマンな設計が急浮上したりするのかもしれない。設計案が発散しないように気をつけねば‥

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2006/02/17

アイデアを形に。

金曜日。PIDreamの中の人のブログを見てみると、エンコーダ信号に影響を与えていたモータノイズがコンデンサの付加でかなりすっきりしたようだ。自分も指定モータには最初から1個は付けていたが、3個付けるようになったのはしまさんのレポートを見てからである。少々の改善効果だと、「3個も付けるのは面倒だ」と考えてしまいそうだが、少々のレベルではないことが波形で示されていたので HugeWheel2などではそのままマネをして3個付けてみた。15V&無負荷で回してもセンサ誤作動が生じなかったのは絶縁の効果もあるが、この対策もかなり効いていたのかもしれない。

さて今日の本題だが、昨日考えたセンサ特性を自動で計測するツールのアイデアをさっそく形にしてみた。昨日の検討の結果、センサを100ミリも移動しなくて良いだろう、1ミリ単位の移動では荒すぎる、同時に2個のセンサを測らなくても個別に測って後で具合の良い距離を見出せばいい、などの考えが出て、昨日の案に

・センサ接続数: 1個
・センサ移動ステップ: 0.25mm
・センサ移動ストローク: 80mm

の変更を加えた上で、動くモノを作っている。

Irsensor_evatool主要部品
・三端子レギュレータ: LM2940
・マイコン: PSoC 29466-24PXI
・232Cレベル変換IC: MAX233A
・アクチュエータ:
  RCサーボ フタバ S9254
その他部品
・電流センサ、LCD、LED

機構部の材料も昨日考えたとおり、穴あきプラ板を使用した。タミヤのプラ板の穴は大きめだが、灰色の方はM3のネジが使える穴の開いたプラ板で、平行リンク部分に活用してガタを抑えた (が、どうでもいい所の加工はかなり手を抜いてしまった)。バッテリーはRCサーボが4.8V指定なので4本、5V系用は6本もあれば充分なところだが、8本のパックがあったのでそのまま接続した。右下のボードは、PSoCのライタ兼簡易評価ボードである。
ソフトウェアはまだ基本部分を作った段階で、延々とセンサ特性の測定を繰り返しつつ LCDと232C経由のPCに情報を出すだけの作りであるが、ほぼ問題なく動作している。この自動測定の方法は「精度が出ずうまくいかないかな・・」とも思ったが、基本的には使えそうだという認識を持てたので、ソフトウェアもちゃんとした形に仕上げることにしたい。

※デジカメでテスト動作の様子も残してみたので、興味のある方は以下をどうぞ。(画質は極悪です)
「IrSensor_EvaTool.wmv」

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2006/02/16

センサ特性の測定準備。

頭が痛い。熱もそれほど高くは無いがあるようで、どこかで風邪をもらってきたようだ。今週は仕事もかなり忙しい上に体調不調が重なってロボット活動を行う気力が下がっているが、少しずつでも何かの作業を進めていきたいところだ。先日手配していたシャープの赤外反射センサ GP2S40も、昨日受け取ることができた。同時にあれこれ注文していた部品の中で、高い部類の電子部品がゴッソリ1万円分くらい抜けていて、"通関で抜かれた?"とか思いつつも営業に確認を入れ、なんとか送り直してもらう約束も取り付けた‥請求書だけはしっかり出来ているのだから困ったものだ。

本題だが、今回題は入手した赤外反射センサの特性測定を行う準備について書くことにする。前回までの流れでは今は操舵モータや操舵機構の検討、車体の設計を進める段階であるはずだが、今年から新たに加わるレーンチェンジ路に対応するためのセンサの検討や新しいラインセンサの提案などを行っている他の方を見て、先にセンサについて充分に検討を進めた方が良いと考え直している。センサの特性や構成、重量が見えてから操舵モータや操舵機構を考えることで、後で大きな手戻りが発生することを回避することが狙いだ。

まずセンサ特性の測定作業についてだが、アナログセンサを使ったマイコンカーを作ろうとするとき、テクノチップスさんや松本工業さんのサイトにもあるように、センサ基板の位置とセンサ出力の関係を示す特性を実際のコース素材上で測る必要がある。この作業の進め方として、竹村さんから基板の位置を少しずつ手で動かして位置を測りながら進めているという話を聞いた気がするし、自分も最初はそのようにしていた。しかし短時間でできる測定ではないし、測定条件を変えて何度も測っていると結構な時間を使ってしまう。自分の気力や体調を考えても、今は実行する気が起きない。仕事でもそうだが、「この単純な作業、自動でもできるよね、その方が早く終わるし、後々楽できるね」と思ってしまうと、もう手動ではやる気がしない。仕事に関しては、人に「仕事に”苦しさ”があるのは当然だよ。でも”苦しさの質”を変えていくことは大事で、単純な長時間作業で苦しむよりも、もっと高い価値のあるところで苦しめるように考えて行動しないと。」というようなことを言ったこともある。それでも「単純な長時間作業」から抜け出せずにハマってしまう人は居て、彼らの「助けてくれ」コールに頭のポケットから道具を出して解決するということは良くあるし、プチ自動化の解決能力も上がっているようだ。

脱線しつつあるが、要はセンサ特性の測定を手動で黙々と行うというのはヤメにして、自動で測定して後々まで楽してしまおうということで検討を進めている。測定システムの製作上の要件としては

・コースに対し直角に向きを保ってセンサ基板を移動できること
・移動ステップは1ミリ以下、移動ストロークは100ミリを確保できること
・LEDの点灯状態、点灯パターンが制御可能であること
・位置量とセンサ出力電圧の関係を数値で記録できること

というところだが、これに対する現在の構成案としては

(1) マイコンはPSoCを使用
(2) アクチュエータはラジコンサーボを使用、平行リンク式の移動機構
(3) 赤外LED電流の自動調整、連続点灯や明滅点灯を可能にする
(4) 制御主体はPC

という内容で考えている。

(1) はPSoCなら内蔵A/Dは遅くとも12/14bitの精度が得られるし、LCDや内蔵EEPROM(もどき)は何も考えずにすぐ使えるし、PWM出力は 8/16/24/32bitのカウンタベースで自由に組み合わせて作れるし、外付け回路が単純化できるし、とこの手のアプリケーションには一番都合のいいマイコンということで選択している。

(2) は過去のマイコンカーに使っていたor使おうとしていたラジコンサーボがデッドストック化しているので、これを無駄なく活用しようということで選択している。本来ならボールねじのような機構でステージ移動、位置検出はエンコーダと原点センサで、という話になるが、センサ基板をコースに対して直角に保つだけなら、平行リンク式の機構でも実現できる。ストロークも確保できるが課題は精度、角度変化をリニアな直線変化に補正するものとして、どれだけの精度が出るのかは良く分からない。サーボはディジタル制御のS9254を使ってみるが、どうなるだろうか。

(3) は赤外LEDの電流制限抵抗などを交換しなくて良いように、LED電流をフィードバック制御して任意の値に設定して維持できるようにするということだ。さらに実際のLED点灯パターンとして、連続点灯パターンだけではなく、良くある ”LEDのON/OFF時でそれぞれA/D値を得て、差分を計算する”パターンや、変調光のパターンも使えるようにしたい。

(4) は測定結果を残すためのスマートな手段を考えると、PCから測定システムをコマンドを送信して、測定結果データを受信して記録する方法が一番簡単であるということで選択した。初期調整やテスト設定変更もPCから行うものとする。マイコンカーの動的な解析にはVisualC++でちゃんとした通信・状態表示ソフトを作っているが、このアプリケーションでは Excel で充分であるし、計測ボタンを押すと新規シート作成、通信で計測値を取得して表を作成、グラフも表示というパターンはドラッグカーの走行分析で既に使用している。EasyComm をVBAから使うだけなので、簡単だしお勧めだ。昔は端末ソフトで手入力でコマンド送信、返ってきたレスポンスをコピー&ペーストでExcel の表に貼り付けてグラフ作成ボタンを押下、とやっていたが、今はコピペの手間すら必要無い。

最初は赤外LEDが連続点灯だけでも良いから、早々に実際に動くモノを完成させたい。測定の道具に凝りすぎても仕方ないということもあるが、精度を含めて使えそうなら、あとはソフトウェア次第でどうにでもなる。機構の材料は過去のマイコンカーで使用した穴あきプラ板の余りがあるはずなので、それを使ってしまいたい。ただ今日のところは、製作に必要な計算を一通り行って終わりにしたい。安静も必要だ・・・

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2006/02/12

走行モータの検討。

日曜日。週末でも、ロボット活動の主体は夜間に追い込まれている。ROBO-ONEなど他競技でも「ロボットは夜作られる」的な状況になっている方が多いようだが、やはり昼間は仕事があったり付き合いがあったりで時間が取れないのだろうか。しかし時間が無くても素晴らしい成果物を仕上げている方も多いので、自分も継続的な時間の積み上げでできる範囲の中で頑張ろうと思う。

本題だが、走行モータの検討作業に入っている。先日までの検討や試作で、今回のマイコンカーが

・タイヤ: 直径52~56mm
・車重: 800~900g
・バッテリー: 8本
・センターピボット式操舵

になる見通しとなったため、これを要求事項としてモータを選ばなくてはならない。考慮事項としては

(1) サイズ/重量が適当か
(2) 目標とする速度/加速度カーブに乗せられるかどうか
(3) 電源(バッテリー)や駆動回路の出力特性にマッチしているか
(4) 機械的/電気的な制御性は適当か

という要素を大項目として考えているので、これらのに対する"今の視点"を順次書き残しておこう。

(1) については、F1など実際のレーシングカーでは真っ先に担当者が追及されるところだ。理想とする空力パッケージや重量配分、重心位置、車体特性の実現が優先で、動力源はこれに”あてはまる”ように作るしかない。マイコンカーの場合は空力が関係なかったり動力源が電動モータであるという差異はあるが、重量配分/重心位置/車体特性の要素では、モータはバッテリーと並んで大きな影響を与えるモノだろう。

先日モデルを作っていた防衛大さんのロボットを含め、センターピボット式のAWDロボットではモータを車軸の前に置いているロボットが結構あるようだ。前後で同じようにギアボックスを作れるからという理由もあるだろうが、センターピボット式で車体後部に重量物が寄りがちな点に着目し、重量配分を改善するため、ヨー慣性を増すために前輪の前にモータを置いたとも考えられる。また防衛大さんのロボットは、バッテリーの取り付け高さを落とすための穴が開いているが、穴の前後長も長い。単なる軽量化の肉抜きではなく、バッテリーの位置を前後させて重量配分を調整しようという意図が感じられて素晴らしいと思ったが、この穴の長さの範囲を活用しても前輪側の重量が足らず、やむなく車体の先端にバッテリーを配置したという設計意図も感じた。この全重量、このタイヤで REmax17が2つあってもまだ足りないということで、より重いモータだけが前にあるような構図もアリなのではと考えたが、重すぎると調整が利かず困ってしまう。位置は車軸の前側に置くとして、重量は重過ぎないものを選ぶことにしよう。

(2) と (3) は同時に検討しなくてはならない。先日ちゃんと考えようと思ったバッテリーの本数は、駆動回路の効率その他の半導体の都合を考えると結局 8本使うことになったが、使用するバッテリーでどれだけ電流が取り出せるかという点も、モータ選定の前提条件として重要になる。バッテリーは追い込みやすい要素だが、ドラッグカーの製作を通して、バッテリー製品によってかなりの性能差があることが良く分かった。非常にパワーがあるニッケル水素電池があったかと思えば、不良品と勘違いして買い直してしまったニッカド電池もあった。結論としては出力電流/電圧特性、重量に入手性を考慮して、ニッカド電池の SANYOのKR-1100AAU、これしかないというところだ。ニッケル水素より低温特性も良いため、寒い大会で事前に温めずに使う場合は有利だろう。以前全国大会で三豊さんの先生が走行前に控え室でバッテリ電圧を測っているのを見たとき、「流石だな、走行条件の安定化にも抜かりがない」と思ったが、そのうちラジコン界のように温度管理も始まるのではないかと思う。

続いて電流を消費する側の検討だが、1輪1モータのAWDだと、走行4モータに操舵1モータは最低限回さなくてはならない。操舵モータへの性能要求が増している現状を考えると、走行モータにあまり電流を無駄食いさせたくはないが、その傾向はモータ製品とモータの運転領域の使い方で変わってくる。ほとんど時間定格の領域で回してしまうと、モータがすぐにダメになったり燃えたりしてしまうので、高いモータを使うときは考慮しなくてはならない。ドラッグカーでは指定モータしか使えないため「安いし!」と連続定格を豪快に無視して派手に回したが、ブラシの磨耗は非常に早かった。交換を考えていなかったのに練習走行を重ねる事態となってしまい、大会ではトルクも下がっていたようだ。

それでもドラッグカーでは、モータの入出力特性の関係については十分考慮していた。いくら昇圧で電圧を稼いで電圧ベースで高回転を見積もっても、電流が不足していれば実走行では加速トルクが持続せず、モータは見積もった回転数に到達できず、ロボットは設計した速度や加速度に到達できなくなるからだ。ドラッグカーでは他要因が原因で (2) のピーク性能は実現できなかったが、電源特性、モータ特性とギア比を良く付きあわせて考えることが (2) の実現につながるし、(2)ができなければ自分が目標としている「設計通り、意図した通りの走り」は実現できず「作ったら走った」の世界になってしまう。ロボット競技への参加を、本業でも使いたい知識や考え方、技術手法の勉強手段、勉強の動機と位置付けている以上、「どのように”この競技”で速く走るか」よりも「どのように定量的に性能・信頼性を保証するか」の観点を優先したいと考えている。時間をかければ果たせることでもないし、簡単なことでもないが、それでこそ継続して勉強の題材するだけの価値を見出せる。

(4) については、指定モータを使って高速走行の制御ができている参加者が居る以上は取り立てて問題にすべき要素ではないのかもしれないが、マクソンモータなど大出力かつ制御に適したモータを走行モータに使ったロボットが圧倒的な速さを示したりしないのは、現在はタイヤなど物理法則に向き合う要素や車両制御の手法の面で壁が出来ている状況があり、その先に行けなければ高性能モータがあっても性能差が付けられない状況になっているからだろう。制御用モータは優れた特性を備えているが、駆動回路、回転制御にも相応のノウハウが必要であるし、適当に回すと出力はともかく制御性は上がってこない。それを使って何をできるかという面を含めて”楽ができる”要素でなく、”更に自分の首がしまる”要素であると捉えているし、勉強対象としても制御用モータを真に使いこなしてみたいという思いもあり、今回の走行モータにはマクソンモータの RE-max17 or 21 を使おうということで具体的にどの型番にするかの検討を詰めている。

走行モータの次は操舵モータも検討しなければならないが、センサアームをこれまでより長くしたいと考えているため、普通に考えると必要性能の要求が上がりそうだ。クランクを高速に抜ける際の一気に回す動作が特に厳しいものになるだろうが、3Dモデル化したロボットの製作者さんは、大会のインタビューで「前輪の左右を逆回転させている」と言っていた。実車だとステアリングが前輪の駆動トルクの影響で回ることは嫌われるが、このマイコンカーは前輪の走行モータも操舵モータの一部とみなして回転トルクを稼いでいるとは‥面白い。操舵モータ単体で回す前提よりも、要求性能を引き下げ、モータを小さく軽くすることができる。この面でもAWDやセンターピボット式は有利なのかな、と考えるようになった。

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FETについて。

今回は MOSFET (以下FETと略) とその使用方法について書いてみる。バッテリー駆動でモータを使ったロボットにはマイコンに次いで重要な半導体だ。Web上のロボット関連サイトでもたまに話題に挙がっているが、マイコンカーラリーの大会会場でも「M君がTさんの回路に指定モータを沢山つないで走ったら面実装FETが焼けてしまったので FETを亀の子状態に積んでいる」とかFETな会話が聞こえてきたりする。安全に高い性能を出すためには大事な部品だが、詳細は専門書に譲るとして、大枠の認識を書き残しておくことにする。

自分は学校では電気系の勉強を受けていたが、FETに関することとしては

・多数キャリアが電子である素子がNチャネルFET、正孔である素子がPチャネルFET
・電子と正孔では移動度が異なり、電子の方が移動度が大きい
・ソースとゲートの電位差に対応する動作の違いで、エンハンスメント型とデプレッション型がある

ということが順不同に概要として挙がり、詳細な動作原理についても理論面から指導を受けていたが、その当時はFETのカタログがほとんどNチャネルである事実に気付いてもそれ以上の関心は持たなかったし、使い方にしても「要はソースとゲートに指定の電位差をかければ使えるんだな」くらいしか思わなかったし、実際にFETで何かを作ってみるということもなかった。

そして実際にロボット製作を始めたあと自分でHブリッジ回路を作る段になったとき、FETの現物に向き合う必要が出てきた。カタログを見てオン抵抗は、立上り/立下り時間は、と見ていくと、大体Pチャネルの方がオン抵抗が大きいか、立上り/立下り時間が大きい。どうしてこうなるのか、と調べていくと

・現物のFETは、微小なFET素子を数千~数万個集積した素子である
・キャリアの移動度が大きいNチャネルは、同じサイズの微小素子でもより多くの電流を流せる

という簡単な事実があるだけだった。結果として

・Nチャネルと同じオン抵抗を実現するためには、Pチャネルはより多くの微小FET素子を集積する必要がある
 → ゲート容量が増し、ゲート電荷の充放電に時間がかかるため、立上り/立下り時間が遅くなる
 → 素子の面積が増えてコストが高くなる
・Nチャネルと同じ立上り/立下り時間を実現するためには、Pチャネルは微小FET素子を増やせない
 → オン抵抗が増す

ということになり、世の中にNチャネルの製品の方が多い理由についても理解できた。また

・ゲート駆動回路は、高速のコンデンサ充放電回路として設計する必要がある
・ゲート-ソース電位差は十分大きい方が良く、電位差が大きい方がオン抵抗が下がる
・内蔵のボディダイオードの特性は、FETの想定用途によって異なる
 (順電流定格、逆回復時間etc)

等ということを理解したのもこの頃だった。一方で「Nチャネルの特性が良いといっても、それだけで Hブリッジを構築するためには、Nチャネルではハイサイド側のゲート電位をソース電位より高くしなければならない、必要な回路規模が増えて重くなる」と思い、最初はハイサイド側にPチャネルを使用した。今でも指定モータで PWM周波数が 1kHzも要らない用途では、自分でブリッジを作るなら Pチャネルを使うと思う。

Hブリッジ回路製作の変化点は、マクソンのコアレスサーボモータを操舵モータとして使うときに訪れた。「折角の高性能モータ、回すならPWM駆動周波数を上げて、電流連続モードPWMで」と思い立った。既に走行用モータでも比較的安いコアレスモータを使っていたが、電気時定数は低いために駆動周波数が低いと電気エネルギーの抜け切ったコイルに大電流を流す形になり、損失が増えて発熱が出ていた。頻繁な反転動作の多いサーボモータではさらに発熱が増す、と考えて4AM12ベースで絶縁型の駆動回路を作ったが、安全であると判断できるのは20kHzまでで、理想的な駆動周波数までは上げることができなかった。

MCRで有名なテクノチップスさんのサイトで「エレクトリック・ダンパ」と名前が付いている方法は、書籍などでは良く挙がっている方式で、ローサイドの開放時にハイサイドFETでモータ電流を回生してモータ電流が途切れないようにする方式だ。こうするとPWMのデューティに比例してトルクが出せるし、デューティに対して駆動対象の方が速く動いていると、差に比例してブレーキトルクがかかる。角度サーボの駆動方式としてはベストと思っっているが、上の4AM12ベースで駆動周波数を上げたときに問題があると判断したところは、この動作を行ったときだった。20kHzでも見た目は問題なく動いていたが、マグネットや構造に由来する素性の性能の良さに頼っているだけで、十分に性能を引き出しているとはいえなかった。

その後はゲートドライブICを使用してNチャネルFETだけで HugeWheel2 やSEVENを作り、SEVENでは60~100kHzで駆動することが出来た。この辺になるとデッドタイム分の損失も少し気になってくるが、FETが4個同じであることで特性が揃ってタイミング設計が行いやすく、低い発熱と駆動電流の連続性の良さも感じることができた。これ以上は面実装部品の採用を考えた方が良さそうだが、検討はもう少し先にしよう。

まだまだ勉強すべきことはあるが、「動けば良い」「速ければ良い」の世界からは脱出できつつあると思う。座学だけ、実践だけでは後で役に立つ自己進化はできないとも思って頑張っているが、自分と同じようにFETについて勉強しようと考える人がいるかもしれないため、最後にトラ技など定期誌以外の本で自分が参考にしているFETの本を挙げておきたい。

パワーMOSFETの応用技術 第2版
パワーMOSFETの実践活用法

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2006/02/09

技術への扉。

Webなマイコンカーの世界に、アンテナが立ったようだ。ROBO-ONEの世界には複数の有用なアンテナが立っているが、マイコンカーで立てる人が出るとは思わなかった。覗いてみると良く見に行っているブログが並んでいたが、そのうち数の面でもROBO-ONE並に増えるのだろうか。此処を見てしまう人も増えるだろうから、あまり怪電波を送らないように気を付けたい。

少々大げさにタイトルを書いてしまったが、マイコンカーに参加する誰にも有用なネタとして、ある本の話を書くことにしよう。最近の目次をざっと眺めると、

・3軸加速度センサ
・スライディング・モードによる回転角度制御の実験
・モータの動作原理と特性
・モータの駆動方法とその特徴
・ソフトウェアによるサーボ・コントローラの設計
・やってはいけない! センサ&計測回路設計
・やってはいけない! モータ/リレー&パワー回路設計

‥などと、マイコンカーの構成要素に関連する記事が山積みの本だ。
毎月読んでいる人にはな~んだと面白くない話でしかないが、この本とはトランジスタ技術、トラ技である。この号はほとんど「マイコンカー技術」ではないか、と思えるような月もある。多くの記事は平易にかつ簡潔に書かれており、技術の深い部分は参考文献など別の所から獲得する必要があるが、自分としても時折「知らない技術」に出会うことがあり、この本が新たな技術取得の道につながる扉になったことも多々ある。もしマイコンカーに取り組んでいてこの本を知らない工業高校生の方が居れば、どのような形でも継続的に読んでみることをお勧めしたい。色々と自分のためになる知識が得られると思う。

トラ技は技術だけでなく、比較的新しく、かつ一般人が入手可能な電子部品、半導体製品の存在や概要を知ることができる点でも有用だと思う。マイコンに絞っても、PICなどはすっかり有名なマイコンになったが、PSoCなどはまだまだ触ったことのある人が少ないマイコンだろう。連載記事のように無線系など他のマイコンでは単体で扱えないアプリケーションが扱えたり、電波時計や超音波距離計なども最小の外付け素子で構成できたりする。他では書いていないが、PSoCこそSEVENのキーデバイス、このデバイス無くしては4モータに8本のPWMを使ったり、エンコーダのカウントを行ったり、電流センサのADを取ったりする構成を1マイコンでシンプルに作り上げることはできないだろう。自分はトラ技での連載が始まる以前から使っていたが、扉を開いてくれたのはトラ技連載記事の著者である桑野さんだ。アイデア次第で色々なことに使え、iPod nanoやゲームボーイミクロにも使われているこのマイコンを日本で広めようと頑張っている氏には頭が下がる。

アンテナと加速度センサで思い出したが、マイクロマウスやROBO-ONEだけでなく、マイコンカーの世界にも加速度センサが広まりつつあるようだ。他競技のアンテナをたどると、キー技術はフィルタ処理であることが分かると思う。海外では随分前から加速度センサやヨーレートセンサにカルマンフィルタを適用する事例が出ていたが、日本のアマチュアロボット界でも今、これらのセンサ+カルマンフィルタが”流行の技術”になっている。効果を”奇跡”と賞賛する人も居たようだが、個人的にも工学知識の重要性を実感できる良い例だと思った。

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2006/02/08

ラインセンサの手配と今後。

水曜日。会社は定時だったが、ロボット活動は夜からの開始となった。仕事の疲れもあるし、身の回りではインフルエンザが流行っている。毎日無理をしても、体調を大きく崩してしまうと総合的には時間を損してしまうので、夜更かしは避けるようにしよう。

先日発注したホイールを受け取れるのは明日以降になるため、今日はラインセンサの手配を行った。アナログセンサ成立のための重要部品だが、大会会場などで三度は「良い」という話を聞いた気がするシャープ製のGP2S40を選択してみた。価格も1個100円ちょっとでフォトトランジスタと赤外LEDが入っているし、検出距離は長くて幅も広いし、確かにかなり良い製品だと思う。これまでは赤外LEDとフォトトランジスタは別々にしていたが、こちらの方がシンプルに作れるだろう。

ただセンサを変えることで、新たに取り付け間隔、路面からの高さ、LEDへの通電形態や電流量などの最適値を決めるために改めてデータ取りを行う必要があるし、アームの制御内容/制御パラメータも変更することになる。前者については"品質工学実験計画法"の勉強をしているので、その考え方を活かして制御性が良く、ロバスト性も高くなる実装形態を見出していきたい。後者については制御対象のモデル化とシミュレーションのアプローチを考えるが、シミュレーションだけでは方法の良し悪しは見えても、現物との同定やパラメータの追い込み、最適化までは難しいだろう。シミュレーションの検討と平行して、これまでのゲイン調整などの"試行錯誤"のプロセスを自動化するための方法も検討している。

自動化の例えとしては、先ず”静止状態で一定量のズレがある状況”、”ある角速度で動く途中で中央センサが反応"などのアーム制御を開始する”初期条件”の定義を行い、続いて”収束時間” ”オーバーシュート量”などの”評価値”を定義した上で、複数の制御パラメータを”遺伝的アルゴリズム(GA)”で最適化する、などの方法を考えている。実物のコースに実物のアーム制御機構&センサを置く必要はあるが、うまくいけば寝ている間、仕事に行っている間に制御パラメータを追い込むようなこともできるだろうし、定量的な初期条件や評価基準を定義するだけでも、改善の効果を測り易くなる。とにかく使える時間が限られているし、年末に近づくほど時間が無くなる状況が見えているので、今のうちに時間を節約するための手段、時間を効率よく使うための道具は色々と考えていきたい。

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2006/02/07

タイヤとホイール。

今朝は予定通り早く起きたが、外は一面の雪景色でもなく、小雨が降っているだけだった。クルマにほんの少し雪が被っている程度で、道路の状態も普通の雨の日と変わらない。今回も結局この程度かというところだが、降ったら降ったで行き帰りの通勤で疲れてしまうので良かったということにしよう。

今日のお題はタイヤとホイール、昨日から引き続き検討、というよりもマイコンカーに使えそうなタイヤやホイールの材料を探している。特に今の設計前の段階では、早くタイヤの径を決めなければならない。径が決まらないとトルク計算が出来ずにギア比やモータの選定が進まなくなるし、ギアボックスの構造や車体全体の構成の検討もできなくなる。理想は径を数値だけで決めて、径はスポンジなどを旋盤などで削って出す方法だが、自分がすぐにできる方法ではないし、旋盤の使い方から習得しなければならない。旋盤を使えたら良いなと思うときもあるが、自分が習得すべき要素としては優先度が低い。結果として既成のモノを組み合わせて作っているが、ホールソーでスポンジを切り出すとか、ラジコン用のタイヤ整形道具を使ってみるとか、製造方法の面も検討すべきことはありそうだ。

昨日はラジコン用のホイールでマイコンカーに使えそうなものを見つけたので、メーカーに手配を行った。これまでの実績でも、MCX-03以外は全てラジコン用のホイールを使っている。MCX-04とHugeWheel はタミヤF103のリアホイール、HugeWheel2はこの店にあったやはりタミヤF103のホイール、SEVENはF201のホイールを使っている。どれもF1ラジコン用だが、F201以外は最初から表面が平らなのでタイヤを付けやすい。ホイールハブもタミヤ製だが、一般的な小さくて軽いものではなく 6ミリの軸をはめ込んで使うアルミ製のハブを使っている。HugeWheel2 などはこのハブにカーボンシャフトを挿して固定し、最初から6ミリ近い穴が開いている樹脂ギアを圧入しているだけの単純な作りだ。今年も自分の加工能力を考えて、確実に組み上げられるように作っていきたい。

一方でタイヤだが、こちらはラジコンカー用では固すぎたりサイズが合わなかったりで、既製品でうまくいった試しはない。MCX-04とHugeWheelでは変わり物の発泡パイプを使い、HugeWheel2ではスポンジを巻く方法を使った。巻く方法では、合わせ目を横から見たときZ字に見えるようスポンジを切ってみたりして表面の滑らかさや真円度が良くなるようにしているが、工作機械で作る方法よりは精度が劣っている気がする。MCX-03のシリコンタイヤを型で作る方法は真円度が良かったが、作り自体が重すぎたし、シリコンシートの良いタイヤ表面を知ったあとではもう使えない。
タイヤ表面というと、これまで作ったシリコンシートのタイヤはどれも、スポンジに直接シートを巻かずに薄いビニールテープのようなものを先に巻きその上からシリコンシートを巻いてきた。こうした方が下の材料の細かい凹凸が表面に出なくなったり、シリコンシートの強すぎる粘着力の影響を受けずにスポンジから表面を分離できたりして都合が良いと思ったからだ。実物のタイヤの"ベルト"の効果が期待できたり、タイヤ表面にシワが寄り難くなったりするのかもしれないが、これまでに限界状況でのテストを十分に行っていないために、実際効果がどうなのかは不透明だ。

他にも考えるところは多々あるが、結局のところタイヤに関してはまだまだ試してみなければ分からないことの方が多いし、タイヤだけで調整を追い込むようなロボットを作るべきではないとも考えている。タイヤは一定の形状・特性に保ち、車体側で部材の厚さや形状を調整して接地バランスを取ることができるロボットにした方が良さそうだ。

公式サイトを見ると、大会の動画が公開されていた。香川県出身の身としては香川県勢の安定した強さには惹かれるものがあるが、彼らに追いつくまでの道はまだ遠い。しかし破竹の勢いで駆け上がってきた砺波さんを見ていると、自分も頑張らなくては、という気になる。つぶやきでは、神様がレポートが来ないと嘆いている。公開の場を要請した一人として投稿こそしているが、昨年はマイコンカーで”参加者”になれず、SEVENの参加者レポートは送ることができなくなってしまった。今年は慌てて壊したりせず、ちゃんと”参加者”になってレポートを送ろうと思う。

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2006/02/05

駆動系のコンセプト検討。

日曜日。昨年までの”日曜イコールロボット活動の休日”という位置付けを改め、なるべく検討や製作、試走の時間を確保する気になっているが、今日は昨日に引き続き設計コンセプトの検討作業を行った。昨日迷っていた操舵方式については、

・今年はセンターピボット式、センサアーム独立駆動なしの構成をメインとする
・アッカーマンリンク式については、センサアーム独立駆動や軽量・後輪駆動の構成を
 考えるときに改めて検討する

というところに着地点を置き、続いてタイヤも含めた駆動系の検討に移行している。

マイコンカーの駆動系に関する検討は、ある程度は自動車に関する工学の知識を得てから行う方が、費用や時間効率の面でも良いと考えている。重心の高さ、前後の重量配分、前後のロール剛性、タイヤの特性と前後バランス、‥これら基本項目を押さえてじっくりと設計・製作に向き合うだけでも、MCX-04のようなクルマが出来上がることを防げるし、実際のテスト走行で問題が見えたとき、どの要素を直せば改善につながるのかを考えることが出来るようになる。

自分は MCX-03を作った後、自動車の運動に関する体系的な知識に興味を持ち、自動車技術会の基礎講座への参加などをきっかけに勉強を始めた。リンク先の開催案内を見ると 2004年5月15日、MCX-04に即応用するようなことは出来なかったが、SEVENなど最近のロボットには勉強で得たことを反映できるようになってきた。この講座のあと、すぐに

(1) 車はなぜ曲がるか?~限界コーナーリングのダイナミクス
(2) 自動車の運動と制御

というような本も買ってみた。(1)はマイクロマウスな人から高校生まで比較的読みやすい内容で、コンセプト検討の段階で参考になる情報が書いてある。(2)は基礎講座でも講演者の一人であった安部先生の本で、車両制御の世界ではバイブルのような本だと会社でも聞いたので購入した。(1)の本のような読みやすさは無いが、運動の基礎部分を数式立てて説明している点、4WSの制御や制御しやすい車両の特性について触れている点が良いと思った。基礎講座のあとにも安倍先生の講義を別の機会で受けることがあり、内容にマイコンカーに関して興味深いところがあったが、これは後日のネタに回すことにする。

(1)の本がコンセプト検討に向いていると思う理由は、巷で話題に挙がっている

・ガチガチだったシャシー構成をアドバイスに従い直したら、カーブ走行が良くなった!
・前後タイヤの厚みや柔らかさを変えている人は何を狙っているのだろう?
・前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動‥それぞれ運動にどのような特質がある?
・・・

などの事例や疑問に対して、理由や特質の部分が書いてあるからだ。更に今年のマイコンカー競技にはレーンチェンジが加わるが、この本にも"車線変更の三態(p.148)"などで触れられており、前輪操舵車の宿命的な動きが解説されている。レーンチェンジで何が起こる可能性があるかを考えられるため、最初から対策案を検討することもできるだろう。

今日は駆動系の話、やや脱線してしまったが、現在の検討が本の内容とは無関係であるわけでもない。(1)の本の中では「レーシングマシンはなぜ後輪駆動か」として高性能タイヤを履いた後輪駆動車の特性を挙げた上で

・タイヤの性能が良い
・エンジンに十分な力がある
・リアヘビーのクルマ

は後輪駆動が正解、わざわざ複雑で重い四輪駆動にする必要は無い、と書かれているし、別のところでは後輪駆動車の「加速+オーバーステア旋回」、つまり曲がる方向への自転と加速を同時に進めてカーブを曲がれる特性についても触れている。
「後輪駆動が正解」の条件そのもののマイコンカーが、昨年の全国大会・高校生の部で優勝したロボットだろう。後輪6モータ駆動、HugeWheelにも勝る巨大なリアタイヤの構成は、ほとんど2輪ロボットに近い制御で走っているだろう、という印象を受ける。なぜここまでリアタイヤを大きくしているかと考えると、単に幅を広くしたいという側面もあるだろうが、(1)の本からは「本来期待できないリアタイヤでの高い制動力を、なんとか得ようと考えた結果」であるという推測もできる。(1)の本では「レーシングマシンは後輪駆動」であっても、別に前輪にブレーキ機構があるという前提があるため、ここはマイコンカーとの違いになる。

マイコンカーにおける四輪駆動のメリットは主に

(a) 4本のタイヤによる駆動伝達で、高い加速度を実現しやすい
(b) 前輪側でもブレーキをかけられるため、高い減速度を実現しやすい
(c) 駆動力配分の制御を行う自由度が高い

であると考えるが、(a)や(c)が後輪駆動では圧倒的不利か、というとそうでもない。しかし(b)は後輪側に駆動モータがあるだけでは難しいところで、直線が多いコースでの四駆有利の構図を作っていると考える。対策としては何らかのブレーキ機構を前輪につけることがあり、滝田先生がドラッグカーに機械式ブレーキを付加した前例はある。しかし機械式では作動が遅い、これを改善したいと考えると

・前輪側に低い回転慣性のモータを減速機を介して付加し、ブレーキ専用とする

という案につながる。未使用時の回転負荷が十分低い必要があるが、MCX-04の過大なブレーキ力データも考慮すると、小型軽量のモータを端子間ショートするだけでも、前輪側なら十分なブレーキ力が得られると考えている。ようやく今日の未決定事項にたどり着いたが、

I.  4モータの4輪駆動
II. 4モータの後輪駆動、前輪側モータは小型軽量低慣性、ギア比はブレーキ専用

のどちらにしようかな、というところが今日の着地点だ。昨日迷った操舵方式のどちらにも、これらの方式は適用できそうだ。最終的には I. だろうかと考えているが、II. も手持ちの部材でテストできそうであるので、候補として残しておきたい。

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2006/02/04

操舵系のコンセプト検討。

MCX-06の完成に向けた第一歩を踏み出している。先ず最初に、どのようなロボットになっても使用すると思われる部品の入手や手配と共に、ロボット全体の設計コンセプト決め作業を開始した。設計コンセプトの定義や全体アーキテクチャの設計は重要な作業だと思っている。前者は導入を検討する要素や開発作業が「思いつき」で発散してしまうことを避けるためには重要であるし、後者は最初にシステム全体構造の候補を幾つか定義することで、どの候補が要求されている課題に対して全体最適な解になっているかを比較検討したり、早い段階でシステム全体で解決しなければならない課題やその解決方法を検討するために必要な作業だと考える。

しかしこれまでのロボットは「時間が無い」という理由でコンセプトが安易になったり、全体アーキテクチャの設計で複数の候補を扱っていなかったり、最適な解を用意できなかったりで、机上設計の段階から良くないロボットが多かった。さらに実機でのテストや改善の作業も充分行えていないのだから、良い結果が望めないことは当然の帰結だろう。今年はこのような状況を改めたい。

コンセプトとして「設計上の最高速度、実用速度」「目標とする加速度」「重量の上限」「重要部分の寸法」など数値化できる要素も掲げる必要があるが、今は「駆動形態」「操舵方式」などの基本要素を検討している段階だ。先ず操舵方式を検討しているが、これまでのロボットで得た情報や自他の実績を考えると、先日挙げた擬似アッカーマンリンクの採用をコンセプトとして掲げるか否かの判断で迷っている。決められないようだと、所謂センターピボット式との並行検討を進めるしかない。

実際のクルマにはセンターピボット式のクルマはほぼ無い。大昔に消滅していたり、あっても折れ曲がる位置が車体中央の工事用のクルマだったりする。乗用車では性能云々以前に

・ボディ外装があるため、タイヤが前後に大きく動く方式は有り得ない

ということで候補にすら挙がらないが、乗用車用として歴史のあるアッカーマンリンク式は論理的に検討しやすいという一面はあるし、格好も良いと思っている。しかし「マイコンカー用の操舵方式として優位」と判断できるだけの材料は無いし、主観だけで決めてしまうわけにはいかない。

個人的にセンターピボット式のメリットは

・シンプルかつ軽量な構成にできる
・ガタなどを抑えて高精度に製作しやすい

ことであると考え、最初のマイコンカー製作でも選択した。一方でデメリットとしては

(1) 重量物を大きく振り回す必要があり、機構の回転慣性や必要操舵トルクも増大
(2) 左右の車輪が同じ角度となり、カーブ走行で内輪側の走行抵抗が増大
(3) タイヤが後方に動く空間を確保するため、後部の構成要素も後ろ寄りになり、
  重心位置が過度に後ろに下がりやすい

などがあると考えている。しかし現実のセンターピボットのマイコンカーは、これらのデメリットに

(1)‥モータトルク/レスポンスの増大で解決
(2)‥マイコンカーのカーブ走行状況はもはやレーシングカー同様の厳しいもの、
   角度差云々よりは各タイヤそれぞれの接地荷重や接地状態の方が影響大
(3)‥車体前部にモータやバッテリーなど重量物を配して解決

という対策や観点で向き合っていると考えられるし、防衛大のロボットのように良く出来たロボットは、メリットを最大限に引き出している一方、何かデメリットがあるとは感じさせない走りになっている。(1)や(3)は静的な配慮が主体だが、(2)は各輪の駆動力と横力のバランスが重要であり、状況に応じた緻密な駆動力の制御が必要になるだろう。(3)はヨー慣性の増大にもつながるが、これを悪とみなすためには更に実際のレーシングカー的な視点と対策が必要になると考えるし、今年のプロジェクトで踏み込むべき領域ではないのかもしれない。

こう書いていくと、やっぱり今年はセンターピボット式か、という考えになってきた。SEVENのアッカーマン制御を簡易なアッカーマンリンクと同等のものに変更して、アッカーマンリンクが優位となる状況が無いかも調べてみることにする。そういえばSEVENはセンサアーム独立駆動だが、センターピボット式のそれは見たことがない。独立駆動を入れるとメリットを殺ぐ気もするが、この先検討することになるかもしれない。

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2006/02/02

プロジェクトMCX-06、始動。

今日、新たなマイコンカーブログは無いかなとGoogleで検索してみると、すばらしい高校生のブログを見つけた。下では厳しいことを書いてしまったが、ここまで立派な高校生も居るのだなと思える内容であったし、改めてマイコンカーという題材の持つ魅力を感じた。ROBO-ONEのようにサーボなどで部材費が嵩むこともなく比較的気軽に開始でき、それでいて奥がとても深い。高い技術を望めば課題や目標が次々に見つかるし、ずっと続ける理由を見出せる。「時間ねぇべや」ではマイコンカーは工業高校生の人生を変えられる競技ともされているが、まさに今変わりつつある人、進化している人を見つけた気がする。

高校生にやる気をもらい、この時期からマイコンカーを作り始める決心がついた。既にかなり出遅れているが、道具がないわけではない。SEVENでのデータ取りを進めつつ、全体設計の検討から入ることにしよう。またMCX-04のようなヘンなロボットを作っても仕方ない。採用要素の候補として

・擬似的なアッカーマンリンクによる操舵
・AWD
・電池8本、昇圧無し
・アナログセンサ式ライントレース
・ゲートセンサ、先読みセンサ、ロータリーエンコーダ搭載

というところまでは考えているが、ジャイロや加速度センサを使ったり、センサアームを独立駆動したりするかどうかはまだ未定だ。とりあえず前者についてはデータ分析を活かしてそのものを使わないで済む形にできないかを考え、後者については独立/共通双方で3D設計を行ってみることにする。

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2006/01/28

ドラッグカーの試作。

Dragcar_simple_1 今日はドラッグカーを試作してみた。試作とはいっても、走るモノではなく3Dモデルである。ロボットを作り始めた頃は思いつくままに製作したり、ほとんど手書きの”設計構想書”のようなものがあるだけだったが、次第に使用する素材が高くなったりロボットの構造が複雑になったりで、適当に作ってしまうことによるリスクが大きくなってしまった。そこで3Dモデルを作れるように自己投資を行ったが、モデルを最初に作るようにすることで、いざ作る段で部品がうまく載らない、作った後で部品が干渉して動かないといったゴタゴタはほぼ完全に回避できるようになった。

今日のモデル試作はドラッグカーであるが、実際に製作するかどうかは未定なので細かいところは作りこんでいない。イメージとしては、HugeWheel2の後継といえるようなシンプルなドラッグカーだ。大きなリアタイヤ、小さなフロントタイヤ、前に寄せたエンコーダなどの特徴は残しつつ、電池を6本にして低位置に搭載、ギアボックスの角パイプ化、そしてHugeWheel2最大の問題であったサーボの変更を行っている。サーボはバックラッシュ低減&ゲイン増大を狙ったダブルモータ駆動を想定したものだ。全長は一応ロボスプリント競技への即席参加も睨んで、249ミリに設定している。

JMCRの方でドラッグカーレースのイベントがあるか否かは6月あたりまで待たなければ分からないようだが、あるとすればこの3Dモデルとほとんど変わらないロボットを出すと思う。未経験でもなく、どうしようかと悩む要素も少ない。悩むとすればロボスプリントの方で、

・モータ:制限なし?クラス分け?
・タイヤ:コースを汚さなければOK?
・車体:吸引もOKだろう
・電池:制限なし?

とドラッグカーレースと比べて極めて”無制限”の色が濃い感じだ。ドラッグカーレースをこんなレギュレーションで行うととすれば、2秒台のタイムが出そうだ。ラジコンでも極短時間という制約もなく時速60キロなどは普通に出ているし、100キロ越えや 200キロ!? と実際に動画などを見てもすぐには信じ難いことをしている人も居るようだ。自分が今考えているロボットも、吸引無しでは絶対に走れないものだろう。HugeWheel2 のような作りにすると、一瞬で裏返しになってしまうに違いない。自宅でのテストも難しそうで、もし失敗すれば木っ端微塵だろうか。危険要素が多い気がするが、それを技術で回避できるように考えること、未経験の領域でうまく制御できるよう考えることは面白いだろうし、チャレンジのし甲斐もありそうだ。

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2006/01/27

昇圧回路について。

先日発注していた部品が、木曜の昼間に配達されたようだ。土曜の午前中の再配達をお願いしたが、時間指定の出来ないショップはこういうことで困ってしまう。自分は仕事中で受け取ることは出来ないし、宅配業者の方も留守である家に配送に行くことはムダな時間と費用を出すことになってしまう。結果として共に不利益を被る。この宅配業者は登録ユーザが荷物引取りや再配送を申請できるようなWebシステムを持っているのに、受け取り側が時間指定のない荷物についてデフォルトの配達条件を設定できるようにしてみよう、とか考えないのだろうか・・・勿体無い。

かなり脱線したが、配達待ち部品の内訳はインダクタ、スイッチングIC、FET、ダイオード(SBD)、電流センサなどで、ほとんど昇圧回路に関連する部品だ。今までの回路より大出力の回路を作ろうと思っているが、ここでは昇圧回路関連のこれまでの話を書くことにする。

最初に昇圧回路を使おうと思ったとき、これだけにあまり時間を欠きたくないと考え、適当なソリューションはないかと Webを探し回った。この直後くらいにあるロボット系のサイトに「検索エンジンからウチに飛んでくる人の検索キーワードを調べると、どうもWeb上で昇圧回路を探している人は多いらしい」と載ったりしたが、自分が関与した可能性が大である。しかし結果として、情報が比較的多いのはLT1170を使った作例であり、競技ロボットで使っている方はあまり情報を表に出していないことが分かった。ノウハウの流出防止、というところだろうか。とりあえず最初の昇圧ロボットにはLT1170を使うことにした。

昇圧回路の最大出力電流はインダクタの飽和電流とスイッチング素子/整流素子の最大電流によって制約を受けるが、LT1170を選択すると後者のスイッチング素子が5[A]しか流せない。実際の平均出力電流はスイッチ電流未満、マイコンカーに使うには不足しているし、ドラッグカーでも指定モータ1個回すのが精一杯だった。改善するためには大電流のスイッチングが可能な選択肢が必要になるが、スイッチ素子内蔵の製品で個人で買える製品に都合良いモノがなく、自分はスイッチ素子外付けで考えるようになった。

昇圧回路のインダクタに必要なインダクタンス値だが、こちらはスイッチング周波数と最小出力電流から必要な値が決まってくる。LT1170を選択するとスイッチング周波数は100[kHz]固定、使えるインダクタは50[uH]あたりになるだろう。5「A]で飽和せず 50[uH]のインダクタンスを持つ製品は、軽くはない。思わず「これって電池何本分だろう・・」と考えてしまう重さだ。こちらも改善を考えると、まずスイッチング周波数を引き上げることが必要、ということになるだろう。HugeWheel2では 500kHz 程度にしており、インダクタのサイズも重さもかなり低減できているが、あまり上げすぎるとスイッチ素子が悲鳴を上げてしまう。データシート上では使えると思われたFETが、2個試して2個ともすぐに死んでしまったこともあった。高い周波数を狙うなら、インダクタやスイッチング素子の選定と基板設計に少々の配慮が必要だろう。

HugeWheel2 を実際見た人は、電源ON時に常時青色LEDが3個点灯していることに気づいたと思う。あれは飾りではなく、2つの意味を与えている。1つ目は青色LEDを3個直列で点灯するということで、昇圧回路の正常動作を確認することがある。Vfは3.7「V]程度のLEDなので、電池4本の電圧しかなかったり、昇圧の出力が異常で落ちていると必ず消灯するのですぐに分かる。2つ目は昇圧側の最小消費電流を引き上げる部品の一つという位置付けで、静止状態における必要インダクタンス値を減らすこと、つまりより小さなインダクタで安定に動作させることを狙っている。わざとムダに電流を使うというのは、競技ロボットくらいしか許されないが。

最後に、昇圧回路を使う上で重要なことは安全性だと思う。HugeWheel2ではスイッチングICの機能を使って設計上ありえない出力電流を検出したとき昇圧動作が止まるようにしているが、非絶縁の昇圧回路は入力と出力がインダクタを介して直結であり、出力側がショートしても電流供給は切れないので、上流に大電流用のポリスイッチを入れている。大会会場の練習走行で、ロボットの構造的な問題(手でマイコン基板を強く押さえつけると、基板の金属部がFET端子に接触してしまう)でモータ駆動FETを壊してしまうという失敗もあったが、電源回路は対策のおかげで壊れなかった。他にも安全率を十分にとってコンデンサを選択したり、インダクタが飽和して加熱する条件を作らないように配慮したりすることが重要だろう。

#昇圧回路ネタの続編はこちらこちらに書いています

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2006/01/25

SEVENで空想。

今日はマイコンカーSEVENの電装系機能ブロック図をサイトに追加しておいた。改めて図を見ると、H8はただ聞くばかりで命令はほとんど発しないし、手足も無い。実にヒマそうに見えるが、実際ほとんど遊んでいるようだ。H8にもう少し役割を与えておけば、サブマイコンの数は1つ減らせただろう。データ収集用ロボットなのだから、テレメトリ装置などを載せて、PCにリアルタイムで情報を表示するのも面白いかもしれない。

このロボットのシャシーは3分割構成で、前輪モータ、操舵モータ、アーム駆動モータが載るフロントシャシー、電池や回路が載るメインシャシー、後輪モータが載るリアシャシーの3つで構成される。またフロントとメインはガチガチに結合しない構造、リアは薄いCFRP板のしなりでロールを受けるようになっている。

製作当時から考えていたのが、フロント部分をリアにも使えば、4WDSになるなぁという所だ。走行モータブロックは4個共通にしているから、それほど変更は難しくはない(出費は嵩む‥)。4輪全部バラバラに操舵できるなど、何処かのモーターショーのクルマのようだ。今年のマイコンカーなら、同相4WSでスムースにレーンチェンジを抜け、逆相4WSでクランクを回り、ゴール後はその場でクルクルとスピンする・・・更に重くなって速くならないだろうが、面白そうではある。

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近々の予定。

今年は早くも”時間が無いモード”に遷移しつつある。自分の時間は確保しようと努力しなければ確保できないが、今はその時間をロボット以外の勉強に多く欠かなければならない状況だ。技術屋は現役であり続ける以上、学習と進化の努力から逃れることはできない。でも座学だけでは面白くないので、ベクトルが合うところはロボット製作と結び付けている。

MCR公式サイトを見ると、全国大会のレポートが上がっており、管理人のつぶやきも更新されている。つい最近まで管理人様がレポートを書いているものと思っていたが、違うらしい。管理人様は「2006全国大会出場マシンを見てみよう!」の方を書かれているのだろうか。そちらも楽しみだ。

つぶやきによると、スタートゲートやレーンチェンジ等の2007大会の詳細についてFIX作業が進行しているそうだ。多くの方が既にこれらの変更点を睨んだロボット開発を進めているようだが、自分はこれらと関係ないテスト道具(車)を作ろうとしている。昇圧回路や、高い加速度/減速度で走るための各種実験道具、吸引装置などが近々の課題だろうか。今日も部品が届く予定だが、いつものようにこの時期が部品を溜め込むだけの期間にならないようにしたい。

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